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令和元年度被災地支援リポート-陸前高田市・気仙沼市-
令和2年2月3日(月曜日)
みなさん、こんにちは。
今年の東北地方は雪が少なく暖冬だと言われていますが、朝晩は名古屋と比べるとずいぶんと寒いです。
今回は陸前高田市復興局市街地整備課で「今泉地区」の区画整理事業の工事担当をしている私が近況報告をします。
「今泉地区」の宅地引渡しについて
今年度の宅地引渡し場所は、被災の土地に盛土造成をした「かさ上げエリア」がメインとなります。
既に今年度の9月に1か所の宅地エリア、1月に5か所の宅地エリアにて宅地引渡しを完了しました。
昨年10月の台風19号により岩手県内では甚大な災害に見舞われましたが、今泉地区では大きな被害もなく順調に工事が進捗し、滞りなく宅地引渡しができました。
次の図は今泉地区「かさ上げエリア」の宅地引渡し平面図です。
当地区は全体工事の約90%が完了しており(令和2年1月末時点)、今年度の3月に1か所の宅地エリアと、来年度は3か所の宅地エリアの引渡しを予定しています。
引き続き、国や岩手県等の関係機関との工程調整や現場検査に精を出して、工事が完了するよう鋭意進めてまいります。
次の写真の1枚目は来年度引渡し予定の現場状況の写真、2枚目の写真は下水管の現場検査の写真になります。
陸前高田市の1日の始まりについて
次に、陸前高田市内にある漁港のありふれた1日の始まりを紹介します。
中心市街地にある商店の明かりが消灯し、日付がかわった数時間後、空一面には満天の星が輝きを放つ時分、中心市街地から数十キロ離れた市内の漁港では希望にあふれた1日が始まります。
港内には定置漁船に乗船する漁師さんが忽然とどこからともなく現れ、しばらくするとナイター照明が星々の光を集約したかの如く煌々と点灯し、出船支度の作業が始まります。
気温は氷点下を優に下回り、聞き慣れない漁師言葉が発せられる口から顔の輪郭を曖昧するほどの真っ白な息を吐き、慣れた手つきで嵩高く重い荷物を担ぎ軽やかに乗船していきます。
その身のこなしには一切の無駄と妥協が無く、日々の修練により心身を研ぎ澄ましたアスリートを連想させます。
これまでもそしてこれからも海と共生する日々の営みが、陸前高田復興の礎であると確信しております。
次の写真は出船前の漁港の風景を撮影したものです。
それでは、次回の報告をお待ちください。
令和2年2月25日(火曜日)
みなさんこんにちは。今年度から陸前高田市水道事業所に派遣された職員です。
復興期間の最終年度となる来年度に向けて、水道部門の復興事業も大詰めを迎えています。市街地の大半は整備が完了しつつあり、私が担当している高田地区の水道工事は、今年度中に完成する工事を除けば、現在造成・建設中の市役所新庁舎周りを残すのみとなりました。
次に示す写真は市役所新庁舎付近で、上が半年ほど前、下がつい最近同じ位置から撮影したものです。上の写真の正面の建物が旧高田小学校の校舎です。現在はこの旧校舎が取り壊され、今後写真の位置からまっすぐ奥に向かって新しい道路が通り、写真左側の区画が新しい市役所の敷地となります。このように、わずか半年の間にも大きく形を変えて、新しい区画への整備が進んでいます。
現在は仮設の市役所で日々の業務を行っていますが、令和3年度にはこの場所に新庁舎が完成してそちらに移る予定です。
市役所以外に目を向けると、震災後に被災地の生活を支えてきた仮設住宅が現在でも市内各所にあり、今では一部の被災者の方と派遣職員が入居しています。これらの仮設住宅も、来年度には1か所を残して集約し、それ以外は役目を終えて撤去されます。
震災で大きな被害にあった陸前高田市の新しい形が、このようにもうすぐそこに見えてきている状況です。
次の写真は私が入居している栃ヶ沢仮設住宅です。来年度に撤去予定となっております。
一方で、間もなく迎える復興事業の完了は一つの節目ではありますが、被災地をより活性化していくために、その後もまだまだ多くの支援が必要であると思います。その中で、友好都市の協定を結んでいる陸前高田市と名古屋市との交流は、復興事業完了後も続いていきます。陸前高田市に派遣された職員の一人として、今後の交流にも何らかの形で携わることができればと思います。
前回の私のリポートでも述べましたが、私は家族(妻、息子5歳、娘1歳)と一緒にこちらに来させていただきました。
息子が通う保育所やNPO法人が運営する子どもの遊び場など、様々な場所で妻と娘も一緒に地元の方たちと交流を深め、多くの経験をすることができました。また、居心地の良い市立図書館もかなりの頻度で利用させていただきました。貴重な1年を過ごすことができ、お世話になった皆様に感謝の気持ちでいっぱいです。次の写真は地元のゆるキャラのたかたのゆめちゃんと市立図書館で撮影した写真です。
あっという間に1年が過ぎようとしています。復興期間の最終年度に向けて、少しでも役に立てるように、最後までしっかり業務に取り組んでまいります。
このページの作成担当
名古屋市被災地域支援本部(防災危機管理局危機対策室)
電話番号: 052-972-3585
ファックス番号: 052-962-4030
電子メールアドレス: a3585@bosaikikikanri.city.nagoya.lg.jp
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