第2期名古屋市立幼稚園の今後のあり方に関する実施計画(案) 名古屋市     目 次 はじめに Ⅰ 幼児教育・保育を取り巻く現状と市立幼稚園のこれまでの取り組み   1 幼児教育・保育を取り巻く現状と課題   2 市立幼稚園のこれまでの取り組み Ⅱ 公立幼児教育・保育施設の今後のあり方               1 本市の目指す幼児教育・保育の方向性   2 公立幼児教育・保育施設に求められていること Ⅲ 第2期実施計画における展開   1 公立幼保連携型認定こども園(基幹園)の新設   2 幼児教育・保育支援センター(仮称)の設置   3 名古屋市幼児教育・保育指針(仮称)の策定   4 市立幼稚園の役割の再定義・機能強化 Ⅳ 市立幼稚園の再編   1 再編の方向性   2 再編対象園の選定   3 閉園後の跡地及び施設の活用   4 第2期実施計画の運用とその検証 参考資料  1 市立幼稚園の今後のあり方懇談会の開催について  2 保護者アンケート はじめに  第2期実施計画の策定にあたって (1)計画策定の趣旨 本市では、平成28年8月に「名古屋市立幼稚園の今後のあり方に関する基本方針」(以下「基本方針」という)を策定し、市立幼稚園が果たすべき役割として、今日的な課題への対応を充実させるとともに、各園における教育の成果を私立幼稚園や保育所、認定こども園等へ広く提供することにより、本市全体の幼児教育の質の向上を図ることとしました。あわせて、幼児人口の減少といった社会状況の変化を踏まえ、市立幼稚園の規模や配置の見直しについても取り組むこととしました。 この「基本方針」に基づき、平成29年8月には、「名古屋市立幼稚園の今後のあり方に関する実施計画」(以下「実施計画」という)を策定しました。実施計画では、「基本方針」に掲げた市立幼稚園の今後のあり方を具体化するため、本市全体の幼児教育の質の向上を図る拠点として幼児教育支援室(実施計画では「幼児教育センター」)を設置し、幼保小接続リーフレットを始めとする指導資料の作成や研修の充実、幼児の育ち応援ルームの開設等、調査研究・研修・子育ての支援の3つの事業に取り組んできました。また、これらの取り組みとあわせて、市立幼稚園の再編についても段階的に進めてきました。 一方、幼児人口が減少し続ける中、共働き世帯の増加等を背景とした保護者の保育ニーズの高まりにより、市立幼稚園の入園者数は減少傾向が続き、現在、市立幼稚園の全園において園児数が定員に達していない状況が続いています。 また、平成29年には、国において幼稚園教育要領、保育所保育指針及び幼保連携型認定こども園教育・保育要領のいわゆる「3要領・指針」が改訂(定)され、共通する部分について整合性が図られ、「育みたい資質・能力」や「幼児期の終わりまでに育ってほしい姿」が共通して明記されました。さらに、現在、国において、乳幼児期から小学校への円滑な接続を見据え、幼児教育・保育の質の向上や、3要領・指針の整合性を高めつつ、小学校学習指導要領との連続性を確保するための方策について、議論が進められています。 このような状況を踏まえ、「基本方針」に基づき、今後見込まれる更なる幼児人口の減少や社会状況の変化、保護者の多様なニーズに的確に対応していくため、市立幼稚園の役割や機能について改めて検討を行うとともに、市立幼稚園の適正規模・配置等について、中長期的な視点から見直しを行う必要があります。 市立幼稚園が、本市の幼児教育を取り巻く現状や課題に適切に対応し、本市全体の幼児教育の充実に引き続き貢献していくため、これまでの取り組みを踏まえつつ、必要な機能の強化や体制の整備を進めるとともに、園の再編を含めた取り組みを計画的に推進することを目的として、「第2期名古屋市立幼稚園の今後のあり方に関する実施計画」(以下「第2期実施計画」という)を策定します。 (2)策定過程 幼稚園・保育所・認定こども園との役割の重なりが進む中で、市立幼稚園や公立保育所それぞれでの対応が難しくなり、連携・協働体制の強化が求められています。このような状況を踏まえ、教育委員会と子ども青少年局では、市立幼稚園と公立保育所の今後の方向性や役割等について検討するため、それぞれ懇談会を開催しました。懇談会の最終回は合同で開催し、公立の幼児教育・保育施設全体の今後のあり方について意見交換を行いました。 これらの議論を踏まえ、公立の幼児教育・保育施設の今後のあり方について、両局が連携してそれぞれ「第2期実施計画」と「名古屋市公立保育所のあり方に関する基本方針」を取りまとめることとしました。 (3)計画の位置づけ 本計画は「基本方針」に掲げた今後の市立幼稚園のあり方を実現し運用していくために定めます。「名古屋市総合計画2028」、「ナゴヤ学びのコンパス」、「コンパスぷらん(第4期名古屋市教育振興基本計画)」、「なごや子ども・子育てわくわくプラン2029~名古屋市子どもに関する総合計画」、「名古屋市教育・保育施策の実施方針」等と整合性を図っていくとともに、「名古屋市公立保育所のあり方に関する基本方針」と密に連携し、運用していきます。 (4)計画期間 本計画の計画期間は、令和9年度から令和18年度までの10年間とします。 Ⅰ 幼児教育・保育を取り巻く現状と市立幼稚園のこれまでの取り組み  1 幼児教育・保育を取り巻く現状と課題 (1)社会環境の変化 ○近年の社会環境を見ると、核家族化の進展や地域のつながりの希薄化、兄弟姉妹の数の減少等、子育て家庭や子どもの育ちをめぐる環境が大きく変化してきました。全国的に共働き世帯は年々増加しており、保育所の利用ニーズの高まりとともに待機児童が増加し、また、発達障害の認知が高まってきました。そのような子どもや子育て家庭の置かれた状況や地域の実情を踏まえ、国や地域を挙げて、子ども・子育てへの支援を強化する必要が出てきたことから、子どもの年齢や親の就労状況等に応じた多様かつ質の高い支援を実現するため、幼児期の学校教育・保育、地域の子ども・子育て支援を総合的に推進する「子ども・子育て支援新制度」が平成27年4月に施行されました。 ○子ども・子育て支援新制度が施行された以降は、認定こども園、幼稚園、保育所を通じた共通の給付や小規模保育等への給付、地域子ども・子育て支援事業の創設等多様な子育て・保育ニーズに対応できるよう市町村が実施主体となってニーズに基づいた給付や事業を実施してきました。そのような中で、「誰一人取り残さない」SDGsの推進や多文化共生の推進が広がり、また、医療技術の進歩に伴う医療的ケア児の増加、幼児教育と小学校教育の円滑な接続、いわゆる「架け橋期」の充実等新たなニーズに対応する必要性が出てきました。 ○幼児期は、遊びを中心とした多様な体験を通して、心身の調和のとれた発達を図り、生涯にわたる人格形成の基礎が培われる極めて重要な時期です。 そのため、幼児期から質の高い教育・保育を充実させることは、子どもの望ましい発達やその後の学びにつながることが国の調査や研究においても示されており、幼児教育の重要性は一層高まっています。 ○また、直近においては少子化が急速に進行していることや、南海トラフ地震をはじめとした災害への関心が高まってきています。また、保育所や幼稚園現場においてもデジタルトランスフォーメーション(DX)の推進や不適切な保育への関心が高まっています。 (2)本市の動き ○平成20年には、子どもの権利を保障し、子どもの健やかな育ちを社会全体で支援するまちの実現を目指すために「なごや子ども条例」を制定しました。令和2年には、子どもが権利の主体であり、子どもの権利を根幹に据えること等を明確に表すため「なごや子どもの権利条例」へと改正し、子どもの権利を保障してきました。 ○令和5年4月に、ゆるやかな協調性の中で自立して学び続ける子どもの姿を目指し、これまでの本市の取り組みを生かした学びの方針として「ナゴヤ学びのコンパス」を策定しました。 ○令和7年4月には、幼稚園に係る私学助成の事務を教育委員会から子ども青少年局に移管し、幼児教育・保育を一体的に推進する組織体制を構築することで幼保一元化を推進しています。また、これまでの子ども・子育てを取り巻く環境の変化や国の動向を踏まえつつ、本市における幼児教育・保育施策に関する今後の実施方針を策定しました。 ○本市において、平成23年、24年には、待機児童が1,000人を超えて全国ワーストの状況にあり、保育を必要とする子どもに十分な保育の場の提供ができない状況でした。そのため、これまで保育を必要とする子どもに保育の場の提供が少しでも進むよう、積極的な「量の拡大」や、様々な教育・保育の提供等に取り組み、その結果、平成26年からは、12年連続で国基準として示されている待機児童ゼロを達成しています。 ○近年の幼児教育・保育に係る市民のニーズの動向に目を向けると、就学前の子どもの数は減少し続ける一方、女性就業率は上昇傾向にあり、共働き世帯の割合は増加していることから保育の量的なニーズ(保育所等の利用申込者数)は増加を続けていましたが、その伸び幅は鈍化傾向から令和7年には横ばいとなり、地域によっては、保育所等の定員充足率が低下する状況にあります。 ○幼稚園から認定こども園への移行や、幼稚園における預かり保育事業の実施といった、幼稚園に求められる役割は保育所等の役割と重なりつつあります。また、障害のある子どもや外国につながる子どもといった、配慮を必要とする子どもの増加等、多様な幼児教育・保育ニーズへの対応も引き続き求められています。 ○一方で、行財政改革の推進や施設の老朽化への対応といった課題もあり、子どもにとって望ましい教育環境を維持しながら、持続可能な幼児教育・保育の提供体制を整えていく必要があります。 ア 幼児人口の推移 本市における3歳から5歳までの幼児人口は、昭和40年代から50年代前半にかけては11万人を超えていましたが、その後の少子化の進行により減少に転じ、令和7年度には約5万人まで減少しています。一方で、今後もこの傾向は続く見込みであり、本計画期間の最終年度である令和18年度には、更に大きく減少することが見込まれています。  図表1 3~5歳人口の推移  平成29年度 57,782人  令和元年度 57,574人  令和3年度 56,624人  令和5年度 53,575人  令和7年度 50,049人  令和9年度 48,694人  令和11年度 47,376人  令和13年度 46,095人  令和15年度 44,849人  令和17年度 43,637人  令和18年度 43,044人 (注)令和7年度までは名古屋市内に在住する幼児人口についての調査による実績値(各年4月1日現在)。 令和8年度以降は推計値(社会増減、自然増減による3~5歳人口の直近10年間の平均変化率(3歳:98.6%、4歳:98.4%、5歳:98.9%)で推移すると想定し算出。 イ 幼児の就園状況 幼児の就園状況を見ると、共働き世帯の増加や保育ニーズの高まりに伴い、保育所や認定こども園を利用する幼児の割合が増加する一方で、幼稚園に在園する幼児の割合は低下しています。令和7年度時点において、市全体の幼児数で見た場合、市立幼稚園に在園する幼児の割合は2.3%にとどまっています。また、公立・私立を合わせた幼稚園全体として定員に余裕(令和7年度の段階で約14,000人分の余剰(注))が生じており、今後もこの傾向は拡大すると見込まれています。 (注)「名古屋市子ども・子育て支援事業計画」(令和7年3月策定) 図表2 幼稚園及び認定こども園(1号利用)利用園児数 平成29年度 国立・公立幼稚園 2,224人 私立幼稚園 25,842人 認定こども園(1号利用) 1,290人 合計 29,356人 平成30年度 国立・公立幼稚園 2,176人 私立幼稚園 24,604人 認定こども園(1号利用) 1,645人 合計 28,425人 令和元年度 国立・公立幼稚園 2,121人 私立幼稚園 23,226人 認定こども園(1号利用) 2,163人 合計 27,510人 令和2年度 国立・公立幼稚園 1,900人 私立幼稚園 22,602人 認定こども園(1号利用) 2,323人 合計 26,825人 令和3年度 国立・公立幼稚園 1,685人 私立幼稚園 21,292人 認定こども園(1号利用) 2,611人 合計 25,588人 令和4年度 国立・公立幼稚園 1,511人 私立幼稚園 19,613人 認定こども園(1号利用) 2,611人 合計 23,735人 令和5年度 国立・公立幼稚園 1,463人 私立幼稚園 17,720人 認定こども園(1号利用) 2,678人 合計 21,861人 令和6年度 国立・公立幼稚園 1,339人 私立幼稚園 15,837人 認定こども園(1号利用) 2,627人 合計 19,803人 令和7年度 国立・公立幼稚園 1,289人 私立幼稚園 13,661人 認定こども園(1号利用) 3,067人 合計 18,017人 (注)各年度5月1日現在 図表3 本市の3から5歳人口及び市立幼稚園園児数 平成29年度 3から5歳人口 57,782人 市立幼稚園園児数 2,098人 平成30年度 3から5歳人口 57,701人 市立幼稚園園児数 2,039人 令和元年度 3から5歳人口 57,574人 市立幼稚園園児数 1,982人 令和2年度 3から5歳人口 57,282人 市立幼稚園園児数 1,760人 令和3年度 3から5歳人口 56,624人 市立幼稚園園児数 1,545人 令和4年度 3から5歳人口 55,242人 市立幼稚園園児数 1,373人 令和5年度 3から5歳人口 53,575人 市立幼稚園園児数 1,323人 令和6年度 3から5歳人口 51,565人 市立幼稚園園児数 1,210人 令和7年度 3から5歳人口 50,049人 市立幼稚園園児数 1,156人 (注)3から5歳人口は、名古屋市内に在住する幼児人口についての調査による実績値(各年4月1日現在)。市立幼稚園の園児数は各年5月1日現在。 (3)国の動向 ○平成27年度に子ども・子育て支援新制度を施行し、「施設型給付」や「地域型保育事業」といった新たな給付の仕組みを作り、また、幼保連携型認定こども園の普及促進を行うことで、待機児童を発生させないための受入量の拡大を図ってきました。 ○平成29年には、幼稚園教育要領、幼保連携型認定こども園教育・保育要領、保育所保育指針のいわゆる「3要領・指針」の整合性が図られ、幼児期の終わりまでに育ってほしい「10の姿」が共通で示されました。それにより、子どもの資質・能力が将来にわたり一貫して育まれるよう幼児教育・保育から小学校教育への円滑な接続を図ることが重要な課題として位置づけられ、現在に至っています。 ○令和元年度には、生涯にわたる人格形成の基礎を担う幼児教育・保育の機会を保障するとともに、子育て世代の経済的な負担軽減を図るため、幼稚園や保育所、認定こども園等を利用する3歳から5歳の全ての子どもたちの利用料の無償化が実施されました。 ○令和5年度には、深刻化する少子化や児童虐待の増加、子どもの貧困・低い自己肯定感等多様な課題に、縦割り行政では対応しきれないという問題を解消するため、子ども政策を一元化する司令塔として「こども家庭庁」が設立されました。 ○少子化が進む中で、単に施設を増やすだけの政策ではなく、こどもまんなか社会の実現に向けて以下の3つの柱(「『量の拡大』から『質の確保・向上』へ」、「すべてのこどもの育ちと家庭支援の強化」、「保育人材の確保・業務改善(テクノロジー活用)」)に政策の軸を転換し、国・自治体・保育所等の関係者が方向性を共有し、連携して政策を推進することが重視された「保育政策の新たな方向性」を取りまとめました。この方向性の中では、職員配置基準の改善や虐待・事故対策強化、こども誰でも通園制度、障害児や医療的ケア児の受け入れ強化、保育人材の処遇改善等が盛り込まれています。  2 市立幼稚園のこれまでの取り組み (1)「実施計画」に基づく主な取り組み ○市立幼稚園では、国の幼稚園教育要領及び本市の学びの基本的な考え方である「ナゴヤ学びのコンパス」を踏まえた教育を行ってきました。各園において実践研究に取り組み、その成果を研修や公開保育を通じて幼児教育・保育施設や小学校に還元することで、市全体の幼児教育の質の向上に寄与してきました。 ○幼児期の環境を通して行う教育と教科等の学習内容を系統的に学ぶ小学校教育の連続性を踏まえた架け橋期の教育の実践研究を行ってきました。特別な配慮を必要とする子ども一人ひとりに応じた教育を実践するとともに、インクルーシブ教育の実践研究を行ってきました。 ○共働き世帯の増加等を踏まえ、全園で預かり保育を実施するとともに、一部の園では預かり時間の拡充を試行的に行う等、保護者の多様なニーズに対応する取り組みを進めてきました。さらに、園舎・園庭の開放等を通じて、地域の子育て支援にも取り組んできました。 ○幼児教育支援室を設置し、幼児教育における今日的課題についての調査研究を実施し、作成した資料の配布やセミナーを通じた幼児教育・保育施設や小学校への周知・啓発を行う他、全ての幼児教育・保育施設に開かれた研修、乳幼児期の子をもつ保護者に対する子育て支援事業を通じて、本市の幼児教育の質の向上を図ってきました。 ○一方で、少子化に対応した施設配置の見直しとして、市立幼稚園の再編を段階的に進め、現在は20園となっています。閉園後の園舎や跡地については、幼児教育・保育関連施設への転用や売却等、有効活用を図ってきました。 (2)市立幼稚園の課題 これまでの取り組みにより、市立幼稚園は本市の幼児教育の振興に一定の役割を果たしてきましたが、課題もあります。 ○幼児人口の減少や保護者の就労形態の多様化等、社会状況や保護者ニーズの変化に十分対応できていない状況があります。 ○在園児数が長期的に減少を続けており、再編を進めてきましたが、現状も全ての園において定員割れの状態が続いています。中には園児が集団生活の中で相互に刺激を与え合いながら育つために望ましい集団規模を確保しにくい状況の園もあります。 ○幼稚園における預かり保育事業の実施等、幼稚園に求められる役割は保育所等の役割と重なりつつあります。 ○市立幼稚園の魅力が未就園児の保護者に十分発信できていないことや、実践研究の成果が他の幼児教育・保育施設に十分伝わっていないことも課題として挙げられます。 ○園舎は老朽化が進んでおり、多くの園で築40年以上が経過しています。 今後、大規模改修や設備更新に要する費用の増加が見込まれる中、本市の厳しい財政状況を踏まえると、施設のあり方についても中長期的な視点で検討する必要があります。 これらの課題を踏まえ、次章では、市立幼稚園が今後果たすべき役割や機能について整理し、本市の幼児教育・保育の質を向上するための方策について検討します。 図表4 市立幼稚園の園児数及び定員充足率の推移 平成29年度 市立幼稚園園児数 2,098人 定員充足率 77.1% 平成30年度 市立幼稚園園児数 2,039人 定員充足率 75.8% 令和元年度 市立幼稚園園児数 1,982人 定員充足率 73.7% 令和2年度 市立幼稚園園児数 1,760人 定員充足率 66.7% 令和3年度 市立幼稚園園児数 1,545人 定員充足率 60.5% 令和4年度 市立幼稚園園児数 1,373人 定員充足率 58.9% 令和5年度 市立幼稚園園児数 1,323人 定員充足率 59.5% 令和6年度 市立幼稚園園児数 1,210人 定員充足率 54.4% 令和7年度 市立幼稚園園児数 1,156人 定員充足率 52.0%   図表5 市立幼稚園園舎(20園27棟)の築年数(令和7年度末時点) 40年未満 4棟 15% 40年以上 23棟 85% (3)【参考】公立保育所のまとめ(課題等) ア 公立保育所のこれまでの取り組み ○公立保育所では、平成19年の「名古屋市保育施策のあり方指針」を起点に、量的拡大と地域の子育て支援の強化を進めてきました。当時は厳しい財政状況と老朽化が進む施設への対応が課題となり、社会福祉法人への民間移管や統廃合を進め、令和9年度には78園体制への集約化を計画的に実施しています。 ○「公立保育所整備計画」を策定し、平成26年度から1〜2中学校区単位の78エリアに1園ずつエリア支援保育所を配置し、地域全体の保育の質の向上と子育て家庭への支援を担う体制を整備しています。民間保育所等との研修交流、地域の子育て支援の場への職員派遣、専門的な相談対応等を通じて地域の保育の質の向上や子育て家庭への支援に寄与してきました。また、待機児童対策として定員超過入所や職員確保策を講じ、平成26年以降は国基準で待機児童ゼロを継続しています。 ○施設老朽化に対応するため、床暖房やトイレ改修、給食室更新等のリニューアル改修を実施し、子どもの安全・快適性向上を図ってきました。こうした取り組みにより、公立保育所は地域の保育インフラとしての役割を果たしつつ、民間保育所等との協働を通じて市全体の幼児教育・保育の質向上に貢献してきました。 イ 公立保育所の課題 ○公立保育所が直面する課題として、まず「量の確保から質の向上への転換」が挙げられます。幼児人口が減少する一方で、市民の幼児教育・保育ニーズは多様化し、障害児や医療的ケア児、外国につながる子ども等への専門的支援の必要性が高まっています。 ○幼稚園・保育所・認定こども園との役割の重なりが進む中で、保育所単独での対応が難しくなり、連携・協働体制の強化が求められています。また、エリア支援保育所事業については、制度が複雑で外部から役割が分かりにくいという指摘があり、関係機関との連携がサポート園に偏る等運用面の課題が見られます。 ○施設の老朽化が深刻であり、築40年以上が多数を占める中、バリアフリー対応や医療的ケア児受入環境、災害時の対応力等、今日的ニーズに応える施設環境が十分ではありません。 ○幼保小連携や接続を進める上で、市立幼稚園との役割整理が不十分であり、教育と福祉の枠を超えた一体的な幼児教育・保育体制の構築が喫緊の課題となっています。   Ⅱ 公立幼児教育・保育施設の今後のあり方  1 本市の目指す幼児教育・保育の方向性 ○本市は、全ての子どもが安心して育ち、将来に夢や希望を持ちながら成長できる都市の実現を目指し、子どもの育ちを社会全体で支える取り組みを進めてきました。乳幼児期は、生涯にわたる人格形成の基礎を培う極めて重要な時期であり、この時期における幼児教育・保育の質は、子ども一人ひとりのその後の学びや生活に大きな影響を与えます。 ○近年、幼児教育・保育を取り巻く制度や社会環境は大きく変化しており、施設の類型や所管の違いを越えて、子どもの育ちを一体的に支える視点が重視されるようになっています。本市においても、乳幼児期から学齢期までを見通した連続性のある育ちを大切にし、子ども一人ひとりが主体的に遊び、学び、他者と関わりながら成長していくことを支える幼児教育・保育を推進していく必要があります。 ○平成29年の3要領・指針の改訂(定)により、「幼児期の終わりまでに育ってほしい姿」が示され、本市においては令和5年度に「ナゴヤ学びのコンパス」を策定し、子ども中心の学びや主体性を尊重した本市の学びの基本的な考え方を示したところです。 ○現在、国においては3要領・指針の改訂(定)の議論が進められており、国の動向を注視しつつ、「こども基本法」の理念や国が策定した「幼児期までのこどもの育ちに係る基本的なビジョン」との整合性を図りながら、本市が目指すべき幼児教育・保育施設における、子どもの育ちの質の向上に向けた統一的な指針を策定する必要があります。   2 公立幼児教育・保育施設に求められていること     (1)本市が目指す幼児教育・保育の姿の明確化 ○幼児教育・保育をめぐっては、全国的に、幼稚園、保育所、認定こども園といった施設の区分を越え、共通の視点に立って子どもの育ちを支える取り組みが進められてきました。また、乳幼児期と小学校教育との円滑な接続を図る観点から、乳幼児期に育まれた力を次の学びにつなげていくことの重要性も指摘されています。 ○本市では、平成20年施行の「なごや子ども条例」を令和2年に「なごや子どもの権利条例」へ改正し、子どもの権利保障と健やかな育ちを社会全体で支援する理念を強化してきました。この理念のもと、保育を必要とする子どもに対して保育の場を確保するため、積極的な受け皿拡大や多様な教育・保育の提供に取り組んできました。 ○市民が求める幼児教育・保育の内容は多様化し、施設に求められる役割も重なり始めているため、従来の「教育」、「福祉」といった縦割りの枠組みを超えた対応が必要となっています。これまでの子どもを取り巻く環境変化や国の政策動向を踏まえ、幼児教育・保育に関する施策全体を統合的かつ横断的に捉えるため、「名古屋市教育・保育施策の実施方針」を定め、より質の高い幼児教育・保育の提供や、質の向上に向けた教育・保育体制の整備・充実、質の向上に向けた職員確保の取り組みについて方向性を示しました(令和8年3月)。 ○このような状況を踏まえ、本市の目指す幼児教育・保育の姿を明確化する必要があります。 (2)待機児童対策のための受入量の確保から保育の質向上への転換 ○これまで本市では、共働き世帯の増加等に伴う保育需要の拡大に対応するため、受入体制の整備を中心とした取り組みを進めてきました。その結果、「待機児童ゼロ」が継続する等、待機児童の解消に向けた一定の成果が得られてきました。 ○一方で、近年は幼児人口の減少が進み、量的な受入ニーズの伸びは鈍化しています。このような状況のもと、今後は、単に受入量を確保することにとどまらず、乳幼児期からの質の高い幼児教育・保育を通じて、全ての子どもの健やかな成長を支えることがより重要となります。 ○公立幼児教育・保育施設には、日々の実践を通じて幼児教育・保育の質を高めるとともに、その成果や知見を市全体に広げていく役割が期待されています。 (3)市立幼稚園と公立保育所が連携し、本市の幼児教育・保育の質を向上させる体制の構築 ○本市全体の幼児教育・保育の質を向上させていくためには、市立幼稚園と公立保育所がそれぞれの専門性やこれまでの実践を生かしながら連携し、幼児教育・保育を支えていくことが重要です。 ○市立幼稚園と公立保育所は、幼児期における教育的視点を重視した実践や、長時間保育や多様な家庭環境に対応した保育の実践、支援を必要とする子どもへの対応等を行ってきました。これらの強みを相互に生かすことにより、乳幼児期を通した切れ目のない教育・保育の充実を図ることが可能となります。 ○具体的には、市立幼稚園と公立保育所が連携し、幼児教育・保育に関する実践研究の推進、人材育成や研修の充実、幼児教育・保育と小学校教育の円滑な接続のための取り組み等を一体的に進めていくことが求められます。こうした取り組みを通じて、公立施設において蓄積された知見や成果を、市内の私立施設を含めた幼児教育・保育の現場全体に広げていくことが期待されます。 (4)多様化する幼児教育・保育ニーズや今日的課題に対応した施設の整備 ○幼児教育・保育施設は、教育・保育を行うだけでなく、保護者の子育てに関する相談や情報提供、地域における幼児教育・保育のセーフティーネットとしての機能等、様々な役割が求められています。 ○こうした状況を踏まえると、教育と保育を一体的に提供し、幼稚園機能(学校)と保育所機能(児童福祉施設)を併せ持つ幼保連携型認定こども園は、多様化するニーズへの対応に有効であると考えられます。幼保連携型認定こども園は、子どもの発達段階や家庭の状況に応じて柔軟な利用が可能であり、乳幼児期における連続性のある教育・保育を実現するうえで重要な役割を果たします。 ○本市においては、これまで主に私立施設により認定こども園の整備が進められてきました。公立幼児教育・保育施設としても、幼保連携型認定こども園を整備することにより、単に多様な利用ニーズに対応するための施設としてだけでなく、市立幼稚園と公立保育所がこれまでに培ってきた実践や知見を融合し、本市が目指す幼児教育・保育の考え方を具体的な実践として示すことにより、市全体の質の向上に寄与することが期待されます。   Ⅲ 第2期実施計画における展開  1 公立幼保連携型認定こども園(基幹園)の新設 (1)趣旨 ○本市が目指す幼児教育・保育の実現に向けては、施設類型の違いを越えて、質の高い幼児教育・保育を市全体へ波及させる拠点と推進体制を確立する必要があります。 ○国の子ども・子育て支援法に基づく基本方針において、幼保連携型認定こども園については、学校及び児童福祉施設としての認可の仕組みとした制度改正の趣旨を踏まえ、その普及に取り組むことが望ましいとされています。本市においても、認定こども園の約75%が幼保連携型認定こども園です。こうした状況を踏まえ、本計画期間において、質の高い教育と保護者の保育ニーズにも合致し、更に地域の子育ての支援に寄与する施設として、市立幼稚園と公立保育所の統合により、幼稚園機能及び保育所機能の両方を備えた公立の「幼保連携型認定こども園」を新たに設置します。 ○公立幼保連携型認定こども園は地域の基幹園として位置づけます。 ○これにより、本市の幼児教育・保育施設の適正配置につながるとともに、市全体の幼児教育・保育の質向上の拠点となっていきます。 ○職員確保を図るため保育教諭における給料表の新設等処遇面について検討します。   (2)公立幼保連携型認定こども園(基幹園)の役割 ○新設する公立幼保連携型認定こども園は、市立幼稚園及び公立保育所とともに、実践研究を推進し市全体の幼児教育・保育の質の向上に寄与します。 ○本市が目指す幼児教育・保育を体現し、地域の幼児教育・保育施設の拠点的位置づけとなることで、基幹園としての役割を担っていきます。 ○公立幼保連携型認定こども園は、公立保育所で行っているエリア支援機能を順次、公立幼保連携型認定こども園に移行し、関係機関との連携や機能強化を図ることで、これまで行ってきた「地域の保育の質の向上」及び「地域の子育て家庭への支援」に関する取り組みをより機能的かつ効果的に提供し、インクルーシブ教育・保育の研究・実践を進めます。 ○「ナゴヤ学びのコンパス」を具現化する市立幼稚園の教育を継承し、乳幼児期から一貫した質の高い幼児教育・保育を実践します。 ○子育てに関する相談、情報提供、保護者支援、特別な配慮を必要とする子どもの受け入れ等、地域に開かれた子育て支援拠点として、地域における幼児教育・保育のセーフティーネットとしての役割を果たします。 ○公立保育所で現在行っている定期的な預かりモデル事業について、リフレッシュ預かり保育や乳児等通園支援事業の実施状況を見ながら、公立幼保連携型認定こども園の機能として本格実施に向けて検討します。 ○原則、公立保育所で行っている既存の特別保育事業及び利用者支援事業は公立幼保連携型認定こども園の役割にかかわらず継続します。 ○災害発生等の緊急時において保育を継続及び在園児以外の子どもの緊急保育等にも対応できるよう、災害の被災地域や風水害・震災等の状況に応じた保育を提供します。 ○災害への備えとしての防災研修を、公立幼保連携型認定こども園が中心に地域で実施していきます。 (3)公立幼保連携型認定こども園設置の効果 ○公立幼保連携型認定こども園では、市立幼稚園と公立保育所の実践と知見を融合した総合的な幼児教育・保育を展開することにより、子どもの発達段階に応じた連続性のある育ちを支え、多様な保護者ニーズに対応した利用を可能にし、子どもに必要な「生きる力の基礎」を培うことが期待されます。 ○加えて、次のような効果も期待できます。 ・保護者の就労状況等が変化しても同じ園を継続して利用できる可能性 が高まること ・給食の提供や長時間保育、障害児や医療的ケア児の受け入れ等、保護者の多様な利用ニーズに柔軟に対応できること ・0歳児から受け入れが可能となることにより、乳児期から小学校就学前まで一貫した質の高い幼児教育・保育を提供できること ・低年齢保育や長時間保育、保護者支援やインクルーシブ教育・保育に関する実践研究を行い、専門的知見や研究成果を他の幼児教育・保育施設に提供することで、市全体の幼児教育・保育の質の向上を図ることができること ・地域の子育て支援機能の強化につながること ・園児数の増加により、望ましい集団規模で幼児教育・保育を行うことができること ・教職員の施設間異動等を通じて、幼児教育・保育の質向上や人材育成につながること ・教育委員会と子ども青少年局の連携・協働により、幼稚園・保育所・認定こども園に共通する幼児教育・保育方針の推進につながること (4)【参考】他の政令指定都市の状況 認定こども園を設置している政令指定都市は10都市あり、全政令指定都市のうち半数となっています。設置類型としては、幼保連携型が6市、幼稚園型が1市、保育所型が3市となっています。    図表6 公立幼稚園・公立認定こども園の設置状況 公立幼稚園あり、公立幼保連携型認定こども園ありの都市 札幌市、浜松市、堺市、岡山市 公立幼稚園あり、公立幼稚園型認定こども園ありの都市 大阪市 公立幼稚園あり、公立保育所型認定こども園ありの都市 新潟市、広島市 公立幼稚園あり、公立認定こども園なしの都市 仙台市、名古屋市、京都市、神戸市、熊本市 公立幼稚園なし、公立幼保連携型認定こども園ありの都市 相模原市、静岡市 公立幼稚園なし、公立保育所型認定こども園ありの都市 千葉市 公立幼稚園なし、公立認定こども園なしの都市 さいたま市、横浜市、川崎市、北九州市、福岡市 (注)令和7年8月本市調査。政令指定都市20市。  図表7 公立幼稚園等の定員充足率(令和7年度) 札幌市 公立幼稚園の定員充足率 56.2% 公立認定こども園の定員充足率 63.5% 仙台市 公立幼稚園の定員充足率 13.3% 新潟市 公立幼稚園の定員充足率 19.5% 公立認定こども園の定員充足率 84.7% 浜松市 公立幼稚園の定員充足率 26.3% 公立認定こども園の定員充足率 89.0% 名古屋市 公立幼稚園の定員充足率 52.0% 京都市 公立幼稚園の定員充足率 39.8% 大阪市 公立幼稚園の定員充足率 48.8% 公立認定こども園の定員充足率 77.5% 堺市 公立幼稚園の定員充足率 54.9% 公立認定こども園の定員充足率 87.9% 神戸市 公立幼稚園の定員充足率 24.1% 岡山市 公立幼稚園の定員充足率 35.9% 公立認定こども園の定員充足率 71.0% 広島市 公立幼稚園の定員充足率 21.3% 公立認定こども園の定員充足率 76.7% 熊本市 公立幼稚園の定員充足率 43.1% (注)令和7年8月本市調査。政令指定都市20市。   2 幼児教育・保育支援センター(仮称)の設置 (1)趣旨 ○教育委員会は、令和元年度に幼児教育の質の向上を図る拠点として「幼児教育支援室」を設置し、調査研究、研修、子育て支援等に取り組んできました。一方で、国が示す幼児教育センターの役割である「園・校への支援」について、より多くの施設に広げていくためには、更なる人材育成を行う必要があるといった課題があります。 ○他方で、国の保育施策の方向性が量的拡充から質の向上にシフトされたことを踏まえ、保育の質の向上を図る拠点を整備する必要があります。 ○こうした課題に対応するため、教育委員会と子ども青少年局が連携・協働して「幼児教育支援室」の機能強化を図り、本市の幼児教育・保育の質の向上を図る拠点として「幼児教育・保育支援センター(仮称)」を設置し、全ての子どもたちに質の高い乳幼児期及び幼保小接続期の教育・保育の提供を目指します。 ○名古屋市幼児教育・保育指針(仮称)の策定を早期に実現させるため、令和9年度設置を目指していきます。 (2)取組内容 ア 名古屋市幼児教育・保育指針(仮称)の策定 今後、本市が目指す幼児教育・保育の姿を明確にし、質の向上に向けた基本的な考えとなる「名古屋市幼児教育・保育指針(仮称)」について、現在、国で検討されている3要領・指針の改訂(定)を踏まえ、公私幼保の関係団体及び学校関係者が参画して策定します。 イ 地域への支援 ○エリア支援機能を統括し、市内全域で行われる質の向上を図る取り組みの質の均一化を図り、市全体の質を支えていきます。 ○市立幼稚園等の公開や施設・学校への幼児教育アドバイザー等の派遣に関する企画・調整を行います。 ウ 人材育成 ○教育委員会と子ども青少年局との研修について整理するとともに、関係団体が実施している研修も含めて調整し、施設類型を問わず幼児教育・保育施設全体の保育者の資質向上を図ります。 ○保育所等の指導監査と連携し、園の運営実態に即した研修を企画するなど民間施設のニーズに応じた知識や技能の習得を図れる研修を企画・立案・実施します。 ○本計画において、全ての幼児教育・保育施設の質の向上のため、新たに設置する幼児教育コーディネーター(仮称)が、派遣園の教育・保育の実態から課題を読み取る力や、公開保育・園内研究会においてファシリテーターを担う力を育成できるよう、研修を実施します。 エ 調査研究 ○新たに策定する「名古屋市幼児教育・保育指針(仮称)」の実践状況を含め、市内の幼児教育・保育施設の実態把握に関する調査を実施します。 ○急速に変化する社会状況や多様化する幼児教育・保育ニーズを的確に捉え、「子ども中心の学び」の実現やインクルーシブ教育・保育、保護者支援といった今日的課題に関する調査研究に取り組みます。 ○幼児教育・保育の内容及び指導方法の探究並びに実践研究の推進を通じて、本市における幼児教育・保育のあり方を追求します。 オ 幼保小連携・接続の促進 ○幼保小接続の研究実績をもとに、公私幼保の関係団体や学校関係者とともに、名古屋市版「架け橋期のカリキュラム」を作成し、各幼児教育・保育施設や小学校の創意工夫を促し、架け橋期のコーディネーター等を派遣することにより、活用・実践のフォローアップ体制を整備して、市全体に対して「幼保小の架け橋プログラム」の促進と定着に向けて取り組みます。 ○公開保育・授業や幼児教育・保育施設と学校の交流活動、合同研究会等を支援します。 カ 情報発信 ○幼児教育・保育支援センター(仮称)のウェブサイトを開設し、取り組みの周知や研究成果の資料等を発信します。 ○乳幼児期の発達特性や乳幼児期にふさわしい教育のあり方、家庭での養育の重要性等、対象(子育て層、幼児教育・保育施設等)を明確にした情報発信を行います。関心やニーズに応じた効果的なコンテンツを作成することにより、幼児教育・保育施設での活用や保育者の実践につながるよう、情報発信を強化します。 3 名古屋市幼児教育・保育指針(仮称)の策定 ○国においては、幼稚園・保育所・幼保連携型認定こども園の3施設で「幼児教育を行う施設」として「幼児期に育みたい資質・能力」や「幼児期の終わりまでに育ってほしい姿」の共通化が図られ(平成29年改訂(定))、現在、更なる改訂(定)に向けた検討が行われています。 ○教育・保育の課題が「量から質」への転換期を迎える中、本市の子どもの育ちを支える質の高い幼児教育・保育を提供していくためには、幼児教育・保育の目指す姿を改めて共有し、質向上に向けた基本的な考え方を明確に示すことが必要となっています。 ○本市ではこれまで、幼稚園については「名古屋市幼稚園教育指針」、保育所については「名古屋市保育ガイドライン」等を策定し、各施設が要領等に基づく教育・保育の実践に取り組んできたところですが、施設類型にかかわらず共通した質の確保(横の連携)と、乳幼児期から学齢期までの連続性の確保(縦の接続)を両輪として、国の3要領・指針等の動向も踏まえ、「名古屋市幼児教育・保育指針(仮称)」を策定します。 ○本指針については、前述の幼児教育・保育支援センター(仮称)が策定の中心となり、公私幼保の関係団体及び学校関係者が参画して策定します。 4 市立幼稚園の役割の再定義・機能強化 (1)市立幼稚園の今後の役割 ○今後の市立幼稚園は、国の動向や今日的課題を踏まえた教育実践や研究成果を発信することにより、施設類型を問わず全ての幼児教育・保育施設等に還元し、新設する公立幼保連携型認定こども園及び公立保育所とともに、本市全体の幼児教育・保育の充実を図る役割を担います。 ○長年にわたり積み上げてきた研究成果や知識・経験等を活かし、次の役割を担います。 ・幼稚園教育要領や「ナゴヤ学びのコンパス」を具現化し、実践研究の成果を他の幼児教育・保育施設へ還元する役割 ・幼児教育・保育と小学校教育をつなぐ「架け橋期のカリキュラム」の作成・実施・改善により、幼児教育・保育施設(ヨコ)と小学校(タテ)の結節点としての役割 ・子どもの障害の有無や文化的・言語的背景等にかかわらず、一人ひとりに応じた教育を研究・実践し提供する役割 ・日々、実践研究を行う経験を積むことで、幼稚園教育要領等を具体化する能力を身に付けた幼児教育の実践者を養成する役割 ・市立幼稚園の教育内容や具体的な取り組みを発信し、保護者や地域の理解を高める役割 ○市立幼稚園は、本市の幼児教育・保育の質向上、小学校以降の教育との円滑な接続の推進、全ての幼児に対する質の高い幼児教育の機会の保障、人材育成、情報発信の充実に引き続き取り組みます。 (2)市立幼稚園の機能強化 ア 幼児教育コーディネーター(仮称)の配置 【趣旨】 幼稚園教諭が幼児教育の現役実践者ならではの視点で、「名古屋市幼児教育・保育指針(仮称)」の普及啓発を図るとともに、派遣園の実情等を踏まえた具体的な助言・指導を行います。 【主な役割】 ○幼児教育の学びの場としての市立幼稚園の常時公開 ・保育参観や参加(保育体験)を通して、保育者、小学校教諭、幼児教育・保育を学ぶ学生等に、幼稚園教育要領等を具現化した幼児教育の実際(環境の意味・幼児の読み取り・保育者の援助等)を学ぶ場を常時公開します。 ・幼児教育・保育の関係機関や子育て家庭に対して、保育参観等の機会を提供するほか、保護者向けのセミナーの講師を務める等、幼児教育・保育の理念や重要性等について広く普及啓発を図ります。 ○幼児教育・保育の質の向上に向けた助言 ・幼児教育・保育支援センター(仮称)を通じて、幼児教育・保育施設等からの要望を受け、幼児教育アドバイザーと連携し、定期的な園訪問を行うことで、派遣園の実情や教育内容に応じた環境構成の工夫や幼児の実態に即した子どもの支援について具体的な助言を行います。 ・園内研究会において、ファシリテーターの役割を担い、幼児理解に基づいた評価・改善につながる助言を行います。 ○架け橋期のカリキュラムの実践支援 ・小学校入学当初に、子どもたちが学校生活に安心して適応し、主体的な学びに向かえるよう、小学校を訪問し、幼児期の学びや育ちを活かした環境構成のサポートに入る等の支援を行います。 ○保育実技に関する助言・指導 ・幼児教育・保育支援センター(仮称)と連携し、リズム遊び、表現遊び、絵本の読み聞かせ、劇遊び等の実技研修の講師を務め、保育実技に関する助言・指導を行います。 イ 預かり保育による子育て支援 ○市立幼稚園における預かり保育は、子育て支援の一環として在園児を対象に行っています。保護者の就労等の事情によらず市立幼稚園の教育を受けることができるよう、令和5年度から第一幼稚園及び第三幼稚園において、早朝・夕刻の預かり保育時間の拡充を試行実施しました。 ○試行実施の結果、保護者の生活リズムに合わせて、子どもが安定した生活リズムを形成することができました。 ○試行実施の結果や小学校の登校時間、トワイライトスクールの開設時間等を踏まえ、市立幼稚園として存続する園において、可能な限り早期に、下記のとおり拡充できるよう関係部署と調整します。また、実践研究園として事例を創出し、他の幼児教育・保育施設に還元していきます。 【通常保育日】 午前8時から教育時間開始まで、教育時間終了後から午後6時まで 【長期休業日】 午前8時から午後6時まで ウ 満3歳児の受け入れ ○核家族化や少子化の進行により、幼児が集団の中で他者と関わりながら育つ機会が減少する中、幼児期早期における育ちの支援のあり方について検討が求められています。 ○このような状況を踏まえ、安心できる集団生活の場を提供するとともに、満3歳児の教育課程等の実践研究を行うことを目的に、第三幼稚園において受け入れを試行実施しました。 ○試行実施の結果、安定した環境のもとでの丁寧な関わりにより、幼児の情緒の安定や遊びの広がり、対人関係の育ちが見られるとともに、保護者の不安軽減にもつながることが確認されました。 ○試行実施の結果を踏まえ、市立幼稚園として存続する複数学級園において、可能な限り早期に、下記のとおり拡充できるよう関係部署と調整します。また、実践研究園として事例を創出し、他の幼児教育・保育施設に還元していきます。 【実施園】 複数学級園 【定員】 1学級 10人 Ⅳ 市立幼稚園の再編  1 再編の方向性 市立幼稚園は機能強化を図り、今後も本市の幼児教育・保育の充実を図っていきますが、一方で、保育ニーズや社会状況の変化に対応するため、以下の視点を考慮して再編を検討します。 (1)再編における視点 ア 長期的な視点 今後も、幼児人口の減少や保護者の保育ニーズの増加により、市立幼稚園の園児定員が在園児数を上回る供給過剰が続くと予想されるため、長期的な視点に立って再編を検討します。また、園児定員については、公立幼保連携型認定こども園の新設を見据えて、公立施設の教育環境の均一化を担保する観点から、公立保育所の職員配置基準と同程度に見直すことを検討していきます。 イ 市立幼稚園の適正規模 多くの子どもにとって幼稚園は初めての集団生活の場であり、教育目標の達成には一定の集団規模の確保が重要です。一方で、保育ニーズの高まり等を背景に市立幼稚園の園児数は減少しており、集団規模の確保が難しい園も生じています。 このため、市立幼稚園が実践研究を継続できるよう、子どもが集団の中で学び合い、育ち合う環境を確保します。 ウ 市立幼稚園の適正配置 市立幼稚園において長年にわたり積み上げてきた研究成果・知識・経験等を活かし、今後も本市の幼児教育・保育の質の維持・向上を図ることができるよう適正配置をします。 その際、地域の幼児教育・保育施設等との連携や幼保小接続の支援が市内全域で進むよう、地域バランスにも配慮します。 エ 公立の幼児教育・保育施設の適正規模・適正配置 長時間保育や0歳からの受け入れ等の多様な保護者ニーズや国の動向への対応、市全体の質向上や人材育成を図るため、子ども青少年局と連携・協働して、市立幼稚園と公立保育所を統合し、公立幼保連携型認定こども園を新設することにより、公立の幼児教育・保育施設の適正規模・適正配置を確保します。 オ 行財政改革の視点 再編による行財政改革と市民サービスの向上を両立させ、幼児教育・保育の振興を図ります。 カ 教育委員会の役割 幼児期から青年期までの学びの連続性を踏まえた教育の一貫性・連続性を確保する観点から、施設類型を問わず、幼児教育・保育施設における教育に関する指導・助言、人材育成等について、子ども青少年局と連携・協働して行っていきます。 (2)第2期実施計画における再編の方向性 上記の視点に加え、第2期実施計画期間における実現可能性等の観点から総合的に検討した結果、次の方向性により再編を進めます。 ・幼児人口の減少傾向や保護者の保育ニーズの高まり等を踏まえ、市立幼稚園は一定数閉園します。 ・市立幼稚園において長年にわたり蓄積してきた研究成果・知識・経験等を活かし、本市の幼児教育・保育の質の維持・向上に貢献するため、市立幼稚園は一定数存続させます。 ・子ども青少年局との連携・協働により、公立保育所との統合を行い、公立幼保連携型認定こども園を新設します。 ・公立幼保連携型認定こども園の整備により、0歳児から小学校就学前まで連続・一貫した質の高い幼児教育・保育を提供します。 ・公立施設間での人材交流により、人材育成・資質向上を進め、市全体の幼児教育・保育の質の向上につなげます。 以上のことから、市立幼稚園は一定数閉園した上で、残る市立幼稚園は「市立幼稚園」と、公立保育所との統合による「公立幼保連携型認定こども園」に再編します。 2 再編対象園の選定 (1)園数について ア 存続する市立幼稚園 今後予想される幼児人口推計や市立幼稚園園児数のシェア率、また市域全域において幼児教育を推進できるよう検討した結果、存続する市立幼稚園は10園とします。 イ 新設する公立幼保連携型認定こども園 公立幼保連携型認定こども園は基幹園の役割を担うことから、計画的に市域全域をカバーできるよう整備を進めていきます。市立幼稚園と公立保育所の統合により設置する公立幼保連携型認定こども園は5園とします。 ウ 閉園する市立幼稚園 上記ア及びイから、閉園する市立幼稚園は5園とします。   エ 公立の幼児教育・保育施設の適正配置 幼児教育の推進や幼保小連携・接続、地域の子育て支援等について、市立幼稚園に配置する幼児教育コーディネーター(仮称)と基幹園となる公立幼保連携型認定こども園が連携・協働し、第2期計画期間においては、市立幼稚園と公立幼保連携型認定こども園で市域全域をカバーします。 (2)選定の考え方 再編対象園は、次の考え方に基づいて選定し、総合的に判断します。 《「基本方針」及び「実施計画」と同様の考え方》 ○適正規模 市立幼稚園は本市の幼児教育のモデルとなる教育実践を行うため、各学年とも複数学級(1園あたり6学級以上)で運営することが望ましいため、単学級園を検討対象とします。 ○園児定員に対する在園児の充足率が低い園 園児が集団生活の中で関わり合い、学び合いながら成長するため、また、幼児教育のモデルとなる実践研究を行うためには、一定の園児数が必要です。そのため、充足率が低い園を再編の検討対象とします。 また、その際には園児数の継続的な傾向を考慮するため、過去3年間の充足率の推移や直近の状況等を踏まえて検討します。 ○私立幼稚園等の就園機会の確保 再編対象となった園の周辺で、幼稚園への就園を希望する方の就園機会が確保されることが必要であることから、近隣に選択可能な私立幼稚園や認定こども園の有無等を基にして検討します。 ○その他考慮すべき事項 再編する園の選定にあたっては、上記の点や市立幼稚園の状況に加え、 ・敷地面積や保有教室数等施設面の規模及び建築年数 ・市立幼稚園の地域バランス を考慮して検討します。 《新たに追加する考え方》 ○市全体の幼児教育・保育施設の適正配置 市立幼稚園や公立保育所等の役割や機能を効率的かつ効果的に発揮できるような適正配置を考慮します。 ○統合する市立幼稚園と公立保育所の状況 統合することによって在園児に大きな影響を生じないよう、既存の市立幼稚園と公立保育所の距離や市立幼稚園と公立保育所の施設状況、近隣の保育所等の利用ニーズや周辺環境等を考慮します。 ○市立幼稚園や公立保育所、またその周辺の公共施設の整備計画や方針 市立幼稚園に限らず、公共施設の老朽化が進んでいることから、関係する公共施設の再編や移転、廃止等にかかる整備計画等も考慮します。 (3)対象園 前述の考え方を踏まえ、総合的に判断した結果、対象園は以下のとおりです。 ア 存続する園 千種区 第二幼稚園 東区 第一幼稚園 西区 第三幼稚園 昭和区 吹上幼稚園 瑞穂区 高田幼稚園 中川区 荒子幼稚園 緑区 鳴子幼稚園 名東区 西山台幼稚園 名東区 猪高幼稚園 天白区 植田幼稚園 イ 公立保育所と統合し、公立幼保連携型認定こども園へ移行する園    東区 大幸幼稚園 砂田橋保育園 北区 おりべ幼稚園 北保育園 中川区(富田支所) 春田幼稚園 富田第二保育園 守山区 二城幼稚園 守山保育園 緑区 大高幼稚園 大高保育園 (注)施設整備の状況等により、移行時期が変動する可能性があります。 ウ 閉園する園    北区 楠西幼稚園 中川区 常磐幼稚園 緑区 桶狭間幼稚園 緑区 神の倉幼稚園 名東区 梅森坂幼稚園   図表8 公立幼児教育・保育施設配置予定図 (4)実施方法・スケジュール 再編にあたり、在園児や保護者に大きな影響が生じないよう、将来的な閉園や移行について周知期間を設けます。 《市立幼稚園》 ○図表9の閉園実施工程に基づき、段階的な募集停止を経て、在園児が全て卒園した時点で閉園します。 ○閉園対象園においては、近隣の幼稚園等と日常的な交流活動をしたり、一緒に行事を楽しんだりする等、園児の発達に必要な集団での活動の機会を確保していきます。 図表9 閉園実施工程  楠西幼稚園(北区)、桶狭間幼稚園(緑区)、梅森坂幼稚園(名東区) 令和9年度 3歳児の最終募集 令和10年度 3歳児の募集停止、4歳児の最終募集 令和11年度 4歳児の募集停止 令和12年度 年度末閉園 常磐幼稚園(中川区)、神の倉幼稚園(緑区) 令和10年度 3歳児の最終募集 令和11年度 3歳児の募集停止、4歳児の最終募集 令和12年度 4歳児の募集停止 令和13年度 年度末閉園 《公立幼保連携型認定こども園》 ○施設整備の必要があることから、在園児や保護者への影響や負担ができる限り少なくなる手法を検討し、整備を進めていきます。 ○開園時期や園児募集開始時期等については、決まり次第公表します。 ○幼保連携型認定こども園への移行対象園においては、できる限り早い時期から、互いの幼児教育・保育内容の相互理解を進められるよう、職員同士の交流や研修、在園児同士の交流等を行います。 ○保育計画、指導計画や行事計画等の作成にあたっては、移行対象園が目指す子ども像や育てたい姿について十分に話し合い、教育委員会や子ども青少年局も関わりながら作成します。また、その準備体制の検討を速やかに行うこととします。 ○本計画期間中に移行に向けた運営面や職員の処遇面を含めた各種準備、及び基幹園の機能を果たしていくための施設整備等が必要なことから、計画的に市域全域をカバーできるよう整備を進めていくこととします。 3 閉園後の跡地及び施設の活用 ○閉園後の跡地及び施設については、次のような活用の可能性を視野に入れて検討します。 ・公立幼保連携型認定こども園の整備にあたり、在園児が一定期間、安全に園生活を継続できる仮設的な受入場所として活用すること ・施設の老朽化への対応として、幼稚園や保育所等の改修工事を行う際に、在園児が一時的に園生活を送るための代替施設として活用すること ・子どもの居場所づくりや、障害のある子どもへの支援等、地域における課題を踏まえ、子ども関連施設として活用すること ○これらの活用については、閉園する施設が所在する地域の保育ニーズや、周辺の幼児教育・保育施設の設置状況等を踏まえ、個別に判断します。 ○その結果、子ども関連施設としての活用が困難な場合には、他の公的な活用についても検討します。 ○他の公的な活用が見込まれない場合には、民間活用(売却を含む)について検討し、認定こども園をはじめとする将来の施設整備に要する経費の財源として活用します。 4 第2期実施計画の運用とその検証   ○本計画は、令和9年度からの10年間を計画期間として行う取り組みや再編について策定していますが、今後の本市の幼児人口の減少、幼児教育・保育ニーズや社会状況の変化等も考えられるため、本計画の実施期間中において、概ね5年を目途に検証し見直しを行います。 ○公立幼保連携型認定こども園については、基幹園としての整備方針や、移行による効果、課題等を比較、検証して市立幼稚園と公立保育所との統合を検討します。 ○本計画期間の終了前に改めて本計画の実施状況を検証し、公立幼児教育・保育施設のあり方を再定義していくとともに、幼保一元化を更に進めていく観点から公立保育所の基本方針・市立幼稚園の実施計画の統合についても検討していきます。 参考資料 1 市立幼稚園の今後のあり方懇談会の開催について (1)趣旨 学識経験者や幼稚園・保育所関係者等から幅広く意見聴取を行い、市立幼稚園の今後のあり方の検討に活用する。 (2)構成員 (敬称略、50音順) 相澤 京子 名古屋市高蔵保育園長 伊藤知穂美 名古屋市立第二幼稚園長 上田 敏丈 名古屋市立大学大学院人間文化研究科 教授 河村  暁 名古屋市私立幼稚園協会 会長 笹口  真 名古屋市立なごや小学校長 鈴木真知子 名古屋市私立幼稚園PTA連合協議会 会長 髙木 良昌 名古屋市立幼稚園PTA協議会 会長 津金美智子 名古屋学芸大学ヒューマンケア学部子どもケア学科 教授 (座長)恒川和久 名古屋大学大学院工学研究科 教授 藤岡 省吾 名古屋私立保育連盟 常任顧問・理事 水野めぐみ 名古屋市立春田幼稚園 教諭 (3)開催日程 第1回 日程 令和7年6月9日 主な内容 ・「基本方針」及び「実施計画」の概要や実施状況等 ・市立幼稚園への課題認識や期待すること 第2回 日程 令和7年7月16日 主な内容 ・市立幼稚園の役割やあり方 第3回 日程 令和7年11月6日 主な内容 ・第2期実施計画(素案) ・保護者アンケートや政令指定都市調査(結果) 第4回 日程 令和7年12月15日 主な内容 ・市立幼稚園再編の考え方や本市幼児教育の目指す姿 ・公立保育所の今後のあり方懇談会について 第5回 日程 令和8年2月16日 主な内容 ・第2期実施計画(案)・名古屋市公立保育所のあり方に関する基本方針(案) 第5回は名古屋市公立保育所の今後のあり方懇談会と合同開催  2 保護者アンケート (1)調査の概要 【調査1】0~5歳児の保護者  対象者 令和7年4月1日時点で0歳~5歳児の保護者  調査手法 住民基本台帳より対象者を無作為抽出し郵送発送・ウェブ回答  調査時期 令和7年8月~9月(3週間)  回収数 592件(対象人数1,500人 回収率39.5%)  主な設問 ・対象者の子どもとその家族について       ・子どもの教育・保育施設への入園について       ・市立幼稚園の今後のあり方について 【調査2】市立幼稚園児の保護者  対象者 令和7年9月1日時点で子どもを市立幼稚園に通わせている保護者  調査手法 全保護者を対象とし連絡ツールで配信・ウェブ回答  調査時期 令和7年9月(3週間)  回収数 750件(対象人数1,196人 回収率62.7%)  主な設問 ・対象者の子どもとその家族について       ・子どもの教育・保育施設への入園について       ・市立幼稚園の今後のあり方について (2)アンケート結果の比較 Q11 子どもが通っている施設を選んだ理由(主な理由を3つまで選択) 教育・保育内容や方針が家庭の方針に合っているから 【調査1】32% 【調査2】54% 家から近い場所や通勤に便利な場所にあるから 【調査1】74% 【調査2】59% 兄弟姉妹や近所の子どもが通っているから 【調査1】27% 【調査2】17% 施設の開園時間が保護者の就労状況等にあっているから 【調査1】25% 【調査2】5% 施設が新しく充実しているから(園舎・園庭・遊具など) 【調査1】10% 【調査2】3% 給食があるから 【調査1】25% 【調査2】1% 通園バスがあるから 【調査1】7% 【調査2】0% 職員の印象がよいから 【調査1】20% 【調査2】34% 入園(所)に必要な諸経費(入園料、制服費用など)や毎月の諸経費(給食費など)が安いから 【調査1】3% 【調査2】23% 特別な配慮を必要とする子どもへの支援が充実しているから 【調査1】1% 【調査2】4% 遊びを通した子ども中心の学びを行っているから 【調査1】12% 【調査2】51% 読み書きや計算、英語や体操、音楽や絵画教室などの課外活動が充実しているから 【調査1】9% 【調査2】0% 進学予定の小学校と交流・連携しているから 【調査1】1% 【調査2】5% 区役所や療育センターなどの関係機関との連携が強いから 【調査1】0% 【調査2】0% 歴史や伝統があるから 【調査1】1% 【調査2】1% 行きたかった施設に入れなかったから 【調査1】9% 【調査2】2% その他 【調査1】2% 【調査2】3% Q16 (施設を利用していない人に対し)今後、教育・保育施設を選ぶ際に重視すること(主なものを3つまで選択) 教育・保育内容や方針が家庭の方針に合っていること 44% 家から近い場所や通勤に便利な場所にあること 7% 兄弟姉妹や近所の子どもが通っていること 13% 施設の開園時間が保護者の就労状況等にあっていること 40% 施設が新しく充実していること(園舎・園庭・遊具など) 8% 給食があること 34% 通園バスがあること 11% 職員の印象がよいこと 29% 入園(所)に必要な諸経費(入園料、制服費用など)や毎月の諸経費(給食費など)が安いこと 5% 特別な配慮を必要とする子どもへの支援が充実していること 6% 遊びを通した子ども中心の学びを行っていること 13% 読み書きや計算、英語や体操、音楽や絵画教室などの課外活動が充実していること 6% 進学予定の小学校と交流・連携していること 1% 区役所や療育センターなどの関係機関との連携が強いこと 0% 歴史や伝統があること 0% その他 2% Q22 市立幼稚園に今後期待すること 【調査1】 子どもの健やかな成長につながる幼児期の教育研究成果を私立幼稚園や保育所等に発信し、名古屋市全体の幼児教育の質の向上に努めてほしい そう思う 87% そうは思わない 2% 分からない 11% 外国籍や障害など、特別な配慮を必要とする子どもを積極的に受け入れてほしい そう思う 57% そうは思わない 12% 分からない 31% 小学校以降の生活や学習の基盤となる好奇心や探究心、自分で行動する意欲や態度を育んでほしい そう思う 92% そうは思わない 1% 分からない 7% 小学校との交流や連携を通して、就学への期待や安心感を育ててほしい そう思う 84% そうは思わない 5% 分からない 11% 子育て中の保護者の相談を受けてほしい そう思う 76% そうは思わない 6% 分からない 18% 幼稚園の取組や幼児期の教育研究成果を市民に発信し、子育てに関する情報発信を行ってほしい そう思う 78% そうは思わない 6% 分からない 16% 【調査2】 子どもの健やかな成長につながる幼児期の教育研究成果を私立幼稚園や保育所等に発信し、名古屋市全体の幼児教育の質の向上に努めてほしい そう思う 94% そうは思わない 1% 分からない 5% 外国籍や障害など、特別な配慮を必要とする子どもを積極的に受け入れてほしい そう思う 58% そうは思わない 11% 分からない 31% 小学校以降の生活や学習の基盤となる好奇心や探究心、自分で行動する意欲や態度を育んでほしい そう思う 98% そうは思わない 1% 分からない 1% 小学校との交流や連携を通して、就学への期待や安心感を育ててほしい そう思う 95% そうは思わない 1% 分からない 4% 子育て中の保護者の相談を受けてほしい そう思う 83% そうは思わない 4% 分からない 14% 幼稚園の取組や幼児期の教育研究成果を市民に発信し、子育てに関する情報発信を行ってほしい そう思う 78% そうは思わない 5% 分からない 17% Q23 市立幼稚園の今後のあり方について 公立の幼稚園として果たすべき役割があり、今後も必要 【調査1】30% 【調査2】67% 公立の幼稚園として果たすべき役割があるが、定員充足率(令和7年度:52.0%)を踏まえて園数を減らす必要がある 【調査1】8% 【調査2】3% 公立の幼稚園として果たすべき役割があるが、保育ニーズや社会状況の変化(幼児人口の減少、保護者の就労形態の変化など)に対応するため、一部または全部の市立幼稚園については、公立認定こども園への移行を検討する 【調査1】35% 【調査2】16% 幼児教育を担う施設は、市立幼稚園の他に私立幼稚園や公立保育所、民間保育所、私立認定こども園などがあるので、市立幼稚園は必要ない 【調査1】4% 【調査2】1% わからない 【調査1】22% 【調査2】13% その他 【調査1】1% 【調査2】0% 第2期名古屋市立幼稚園の今後のあり方に関する実施計画 発行・編集 名古屋市教育委員会事務局総務部教育環境整備課、教育支援部義務教育課 名古屋市中区三の丸三丁目1番1号 【教育環境整備課】 電話:052-972-3226 FAX:052-972-4176 【義務教育課】 電話:052-972-3232 FAX:052-972-4177