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緑のまちづくりフォーラム(平成25年10月14日)

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このページを印刷する最終更新日:2013年12月18日
緑のまちづくりフォーラムの写真です

開催内容

開催日時

平成25年10月14日午後1時45分から4時30分

場所

栄ガスビル 501会議室(名古屋市中区栄三丁目)

(ワークショップは久屋大通公園エンゼル広場へ移動して実施)

参加人数

70人

テーマ:くらしに花と緑を

  • 講師:造園芸家 二宮孝嗣さん
  • 基調講演
  • 演題:「花と緑あふれるガーデンシティへ」
  • ワークショップ
    「山野草の寄せ植え体験」

基調講演 二宮孝嗣さん

二宮孝嗣さんの写真です

人と植物との関係 お互いがたどってきた歴史

名古屋は昔、白い街と言われ、戦後の社寺移転やまちづくりで街の整備が進む中、緑が目立ちませんでした。その後地下街の発達により人々は地下に集中していましたが、今は緑も大きくなり、地下街から地上へ、花や緑に人が惹かれ集まるようになってきました。

なぜ皆さんは花が好きなのか?花を見ているとニコニコするし、緑が多いと清々しい。花や緑のことを理解して思いやると植物も応えてくれる。植物は人間の感情がわかると言われ、文献もたくさんでています。花が好きな人が植えると花はきれいに咲きます。植物は花の好きな人と嫌いな人の見分けがつくみたいです。日本人やアメリカのインディアン、それにオーストラリアのアボリジニの人達は特にそのような感覚が強いようです。自然との対話、自然との付き合い方など、自然豊かなこの日本で培ってきた先人達の生き方が皆さん達に受け継がれています。生け花や日本庭園、浮世絵などのようにバランス感覚で作られていく空間構成は世界に誇れるものですし、大きな影響を与えています。

 植物が単細胞から今現在に至るまでのたどってきた道のりは、とても長いものです。四十数億年前に地球上に最初に現れた生命は動物から始まっています。その後ゆっくりと進化し、約10億年前に動物と植物とが別れましたがその時は兄弟だった訳で、多くの共通した遺伝情報が未だにお互いの中に残っています。人間にも遺伝情報で植物と共有する部分があるので、それが森に行ったり花を見たりすると、古い古い昔の友人に囲まれているような懐かしさを感じるのでしょう。我々はそれが強い民族なのではないでしょうか?

花がきれいに咲くのは昆虫や鳥を誘うため 人も花に誘われる?

人は花に惹かれます。じゃあ花はなぜ咲くのでしょうか。風で花粉を運ぶ風媒花から始まり、地球に昆虫が誕生してからは昆虫を利用して花粉を運んでもらうようになりました。昆虫を呼ぶためには、良い香り・おいしい蜜・魅力的な色の花、この3つの内の少なくとも一つは必要です。昆虫が花に惹きつけられたように我々も魅せられてしまうみたいです。人間が見ている色彩は霊長類だけが同じ色を見ていて、昆虫や他の動物は違う色が見えるみたいです。日本の花のほとんどは昆虫を相手にしていますので黄色やピンクや白などの淡い色のものが多い。鳥類は赤が見えるみたいなので、鳥を相手にする場合は赤い花が多いです。そのようにお互いの利害関係の上に立って進化させて今に至っています。たとえばツバキはメジロを相手にしているからメジロが渡ってくる時期と、ツバキの花が咲く時期は同じです。オーストラリアは乾燥していて、昆虫が少ないので鳥を相手にしているものが多いので赤い花が多い。皆さんの中で赤い花が好きな人はそっち(鳥)系かも。近い将来空を飛べるかも。花は相手に対して色や香り、姿、形を変えてきましたが、今は人間が好むいろいろな色や大きさに品種改良されてきています。しかし好きな色や形はいろいろな人種によって違うみたいで、おもに住んでいる場所、緯度によって違います。たとえばイギリスは日本人と近いパステル調の様な柔らかい色を好むが、もう少し南のスペインや東南アジア、メキシコなどはもっとはっきりした色を好みます。

町の中に花と緑を!

街のなかに花があふれるとみんな心が魅せられてニコニコしてきて、住みやすい街、住んでみたい街だと感じるようになってきます。日本人は花と緑のない街にはまず住めません。たとえば、アパートやマンションでもベランダや玄関、部屋に花や緑を飾りますよね。そういう意味では日本人は自然のどこかと接していないと生きていけないのです。

名古屋は戦後すぐは都市化が進み緑が少なかったのですが、その頃植えた緑も大きくなってきて花も増えて、よりよい住みやすい環境になってきています。昆虫や鳥がいない街は人間も住みたくない。名古屋は市内でも蝶が多くて驚きます。ただ、蝶はいいけど青虫はいやだというのはちょっと問題。植物は葉っぱを食べてもらうかわりに成虫になって花粉を運んでもらうお互いの関係ですから。久屋大通公園の100m道路など緑の回廊や連続した緑地を伝わって蝶が来る。鳥は藪がつながっていないと来づらいので少ないかもしれません。ちょっと残念なのは町中の緑はクスノキが多いことです。クスノキは樟脳の材料になるので虫がつきにくいです。また南国の木であり照葉樹林なので緑が重たく、季節感が少なくて、夏は良いが冬はちょっと重たい緑です。ケヤキやモミジなどの落葉樹が良いと思いますが、落ち葉とのお付き合いの問題がありますね。

今、久屋公園などで大きくなった木を小さくすることはなかなか難しいことです。しかし枝透かし剪定をして木を小さくする技術は日本人にしかできません。イギリスでは樹木は大きくなったら風で倒れるか切り倒すしかないのです。あらためて日本の造園技術には感心させられます。日本の造園技術は世界の最先端、それが何百年前に確立されたのはすごいことです。

 

世界のあちこちでガーデンシティ構想

世界中でガーデンシティ構想というのがあります。花や緑あふれるまちづくりで人を呼ぼうと。一番頑張っているのがシンガポールで、飛行場もすごくきれいです。もともとアジアの貿易の中継地点としての国づくりだったのが、今はガーデンシティ構想にかわってきました。キムタクのCMで有名なホテルの屋上とか、ガーデンオブザベイという公園などがどんどん作られています。すごくきれいですが、一年中ほとんど同じ気候なので、日本のような四季のある気候を作り出そうとして温室(冷室?)を作って苦労していますがうまくいっていません。オーストラリアのメルボルンもガーデンシティとしてきれいで有名な都市の一つです。両国とも定期的に国際的なフラワーショーをやっています。日本ではなかなかガーデンショーが定着しません。それは一つには花には関心があるのに、花に対する知識欲が少ないのではないでしょうか。バラは別として花の品種名まではなかなか言えないし、興味がないようです。そこがイギリス人と根本的に違うところです。チェルシーフラワーショーに来る人々は品種名までメモしていきます。たとえば皆さんの家のツバキ、サザンカなど品種名までは意識していませんよね。久屋大通公園のエンゼル広場に作った花壇でも、説明資料のように植えた花を書いてあり、シュウメイギクとあるが、イギリスではここに品種名が入ります。それでも日本人はそこまでしなくても花を楽しめればいいのかなとも思います。

シンガポールでもメルボルンでもチャリティの人たちの活動もとても強いです。オープンガーデン等開催されると、その入場料をすべて寄付するというようなことが行われます。確かイスラムやキリスト教の文化の様ですが、チャリティというのは富める者が必要としている者に対して分け与える、社会に還元するという考え方です。仏教にはない考えですが、東日本大震災から日本でも意識が広まったと感じています。皆さんもたくさんの募金などをされたのでは。そういう意味ではこの震災で日本人の感覚もずいぶん変わったのではないかなと思います。

 

ガーデンシティを目指して 住み心地の良い町、住んでみたい街へ!

皆さんのご自宅は洋風が多いですよね。戦後、すごい勢いで西洋的な生活が入ってきました。「巨人の星」ではちゃぶ台をひっくりかえしていましたが、ちゃぶ台が今はないでしょ。フローリングにダイニングやソファーなど生活様式がすごく変わってきました。でも、ほとんどの家に必ず和室がひとつあります。ないと不安ですし日本人として心の拠り所として和室がある今の家の形式にほぼ定まってきました。でも、それに対応する庭の方は未だに定まっていません。庭は造園屋さんがやるのか花屋さんがやるのか。造園屋さんは、石を組んだり池を造ったり木を植えたりは上手だが、花が苦手。花屋さんは、花壇は得意だが全体の庭のデザインは苦手。また、ダイニングの前は芝生がいいが、その隣にある和室の前が花だらけだと合わない。それを一体化していこうというのが皆さんの造るお庭です。日本人はきれいな花ばっかりだと疲れちゃうみたいで、落ち着いた日本の樹木の中に季節季節の花の咲く庭が欲しいのです。今日作る山野草の寄せ植えもそうですが、最近、山野草やミニ盆栽が人気です。なぜなら、これは和室が欲しい感覚と一緒で、花としては地味だけど、玄関なんかに置くととても心が落ち着いてとてもいい感じになります。

今日来る途中で見た中央分離帯に黄色いハイビスカスがものすごくたくさん、それもとてもきれいに咲いていました。変わった色を、よくあんなにたくさん入手できるなぁと思いながら見ていましたが。名古屋ではハイビスカスがぎりぎり冬の寒さに持つか持たないかではないかと思います。街のビルの間だと意外と持つのかも知れません。名古屋もずいぶん亜熱帯になってきたのかもしれません。以前、名古屋は中央分離帯にカンナがよく植わっている印象がありますがこのハイビスカスもとても印象的でした。

最近は、夏はペチュニアだけとかベゴニアだけという花壇植栽はずいぶん減ってきました。

 

庭の紹介

スライドでお見せするのはイギリス式、フランス式と、二宮式の庭です。

イギリス式

イギリス式の庭の写真です

イギリス式は、ガートルード・ジーキルさんという女性の方が始められた植え方が今でも基本になっています。花を混ぜずにグループでパッチワーク状に植えていくのが基本で今でもそのように行われています。
よくイギリスで見かける長方形の四分割された庭はフォーマルガーデンと言って、真ん中に泉があって、四方(世界中)に広がっていく昔のアラビア人の考えた世界観を継承しています。
また、花が少しでも、すごくきれいに見せる、これもイングリッシュガーデンの基本です。それは、いかにきれいに緑(芝生と生け垣)を造るかがイングリッシュガーデンの基本です。花だけ植えてもイングリッシュガーデンにならない。緑によってすべての花がきれいに見えますので、芝生と生け垣がとても大事です。

フランス式

フランス式の庭の写真です

フランスには印象派の色が残っています。いわゆる「モネ」の色彩で、色の使い方がイギリス式とは全然違います。モネのスイレンのような色合いです。また、植え方は花を混ぜて植える形です。ブロックごとに花を組み合わせて混ぜて植えていきます。

二宮式

二宮式の庭の写真です

ちょっとだけ二宮式の紹介を。混ぜて植えて、日本風に自然な感じに仕上げます。(チェルシーフラワーショー等での作品の紹介。)

ガーデンチャリティの紹介

ガーデンチャリティとしてガーデニング誌「BISES」が主体となってサポートする陸前高田の「奇跡の丘」のことを紹介します。述べ何千人のボランティアの方々が参加して、メドウというお花畑づくりの日本で初めてのチャレンジでした。タキイ種苗さん、種のミヨシさんから無償で提供いただいた種をいろいろミックスして播きました。

陸前高田の米崎という場所で、そばにあの一本松があります。地盤沈下のために海水が入り塩水でやられ、周りの松原は上部を津波でもぎ取られてしまいました。

今回、中心になってやられた吉田さんという方の、津波で被害にあったお宅の場所に種を播きました。このようにボランティアでガレキを片付けていただき種を播ける状態になりましたが、表土は全部なくなって砂利ばかりです。ボランティアの方々は各地から参加してくれて、豊田の市会議員や四国の方、そして地元の子供たちと種まきをしました。その時参加してくれた方が、そのご縁でこの会場にも来ていただいています。

また、飯田で「わんぱく冒険隊」という子供たちの野外体験活動を指導していますが、その子供たちと種を播いて苗を育てて、現地に植えに行きました。皆さんから頂いた支援物資やメッセージやお餅やリンゴを届けたり、地元の子供たちと五平餅を作ったり、ボランティアの話を聞いたり、いろいろな交流もしてきました。

陸前高田の街は今でも何もない状態です。しかし、この写真では建物が残っていますが、今はもっと何もありません。夜は全く誰もいなくて真っ暗です。みんな仮設住宅に住んでおり、仮設住宅の多くが学校のグランドにあって、その住宅がどかない限り子供たちの運動場がない状態です。グランドがないまま卒業を迎えちゃう子供たちがいる。それは問題ですよね。こういうことはみんな知らないので、僕達はそれを広めていこうといろいろ活動しています。今でも仮設住宅はほとんどそのままで、出ていけない状態が続いています。

まだまだやることはいっぱいあります。ぜひガーデンチャリティやいろんな活動にご支援をお願いします。また僕達も種を播きに行きます。ボランティアを募集する機会もあるかもしれないので、チャンスがあったらぜひよろしくご協力を。

僕が考える今一番の支援は東北のものを買うことです。募金だとちょっと不透明な感じがするかもしれないですが、三陸のわかめをぜひ買ってください。お金が直接行きますのでぜひよろしくお願いします。

質疑

参加者

名古屋ではチューリップを今植えかけますが、東北でも時期は今頃ですか。個人的に繋いでいるところがあり、球根を送ろうと思うのですが、今送ってもいいのでしょうか。

講師

オランダの球根協会からの寄付のチューリップの球根や柳生真吾さんのスイセンプロジェクトなど、あちこちからの支援が行われています。今で大丈夫ですので、ぜひ送ってあげてください。

ワークショップ「山野草の寄せ植え体験」

ワークショップの写真です

ワークショップ:山野草の寄せ植え体験・作業の説明

今日はいい機会ですのでぜひ楽しんでいってください。今日は、4種類苗(ダイモンジソウ、アリスガワセキショウ、イロハモミジ、アキチョウジ草)を植えますが、全部性格が違います。1カ月位は寄せ植えで楽しめますが、このままの状態で来年も咲くかといえば難しいです。名古屋ではダイモンジソウが難しい。ポイントは地温、梅雨から夏に根っこの温度をできるだけ上げないことです。他のものは丈夫です。ダイモンジソウは、花が終わったらそっと抜いて、お正月には違うものに変えて楽しんでも良いです。

まず、根をほぐします。主役のダイモンジソウは取扱注意です。いろいろな植物を寄せ植えする時に大事なことは、葉っぱがないほう(背中)同士を隣合わせにすること。植物はお互い助け合って生きている、寄り添って生きている。モミジの葉っぱがないほうにダイモンジソウがくると、自然です。さも昔から一緒にいたように見える。これは和風の寄せ植えの大事なポイントで、洋風とはちょっと違うところです。すべてを正面に向けるのではなく、植物同士を背中合わせにします。

植物は他の緑を感じられる様です。相手がいるとそこを避けて伸びようとし、逆に石等があるとそれに沿うように伸びようとします。それを和風の寄せ植えでは考えながら植えます。

また、生け花で根元を締めるのと同じように、根元は離さず、一度根元を握るくらいの感じで鉢に入れます。そして土を入れたら、それぞれをふわっと外へ軽く広げます。

根のほぐし方は植物によって違います。モミジやアキチョウジはこの時期なら不要な根は切って大丈夫です。手でちぎると細胞が痛みますのでハサミで切ってください。アリスガワセキショウもかなり根を切っても大丈夫です。株が分かれれば、割って隙間へ入れても良いです。ダイモンジソウは鉢の肩や裏をほんの少し落とす程度にしておきます。

準備が出来たら、ここでひとつ深呼吸しましょう。鉢に底網をひいて、一度置いてみて感じを見ます。軽く砂を入れて、寄せて鉢へ入れます。隙間に軽く土を入れますが、ぎゅうぎゅう押さないことです。山野草は土にすーっと水が通らないとすぐに腐ります。軽く鉢をトントンとして土を収め、水をやれば沈みます。最後に化粧砂を入れて、それぞれをふわっと外へ出すと出来上がりです。

いま言ったことをきちんとやっていただければ、絶対大丈夫です!

質疑

参加者

暑さに弱いダイモンジソウなどの管理は?

講師

山野草用の土か、赤玉土と水はけの良い軽石などの砂や富士砂、鹿沼土等を自分で混ぜて作ってもいいですが、大きめな鉢に植えて半日陰の風通しの良いところへ置いてください。そして、山野草は4月に白い化成肥料の球を一つ置き、夏は肥料を切ります。夏に肥料をやるとすぐに根が腐ってしまいます。9月の半ばから10月にまた肥料をやります。

参加者

後の手入れは?

講師

今日の作業では水をやらないので、家に帰ったら泥水が抜けてきれいな水になるまで水をやってください。途中でやめると細かい泥が土にくっついて、水はけが悪くなります。その後は、表面が乾いて白くなったら水をやります。これからは3日に1回程度。12月くらいからは1週間から10日に1回。12月位からは不安ならこのまま地面に植えれば冬を越します。寒さや雪には強いです。

アンケート結果(回答者数54人)

お住まい・性別・年代

参加者の住まいについてのグラフです

名古屋市内 48人
愛知県内 6人

参加者の性別についてのグラフです

男性 10人
女性 44人

参加者の年代についてのグラフです

40代  3人
50代  5人
60代  5人
70代以上 27人
無回答 14人

緑のまちづくりフォーラムの開催について、何でお知りになりましたか

フォーラム開催を知った手段についてのグラフです

広報なごや 29人
チラシ 4人
名古屋市ホームページ 1人
知人・友人・家族など 11人
その他 9人

内容はどうでしたか?

講演の満足度についてのグラフです

満足している 22人
おおむね満足している 19人
少しもの足りない 2人
もの足りない 0人
無回答 11人

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緑政土木局緑地部緑地事業課緑地計画係

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