守山区人権尊重のまちづくり事業・地域女性の集い・明るい選挙推進区民のつどい合同講演会を開催しました。
日時
令和元年11月28日(木曜日) 午前10時から11時45分
場所
守山文化小劇場
参加者数
主催・運営
主催:守山区役所、守山区選挙管理委員会、明るい選挙守山区推進協議会
運営:守山区地域女性活動促進事業実行委員会、守山区社会福祉協議会
講演内容
演題
第1部 LGBT出張授業
NPO法人ASTAの共同代表理事である松岡成子さんに、LGBTをはじめとする性的少数者に関する基礎知識、LGBT当事者が抱える課題、ALLY(LGBTを理解し、支援したいと思う人)などについてお話しいただきました。
第2部 LGBT当事者・当事者の親のライフヒストリー
NPO法人ASTAのメンバー3名に、これまでの人生の歩み・経験や理解してほしいことについてお話しいただきました。
LGBTとは
L:レズビアン(女性同性愛者) レズは差別的な言葉
G:ゲイ(男性同性愛者) ホモ、オカマは差別的な言葉
B:バイセクシュアル(両性愛者)
T:トランスジェンダー(身体の性と心の性が一致しない人)
L,G,Bは性的指向(恋愛対象)、Tは性自認(自分の性別どう思っているか)のことです。
講演の概要
- LGBTは性的少数者をあらわす言葉のひとつであり、LGBT以外にもAセクシュアル(好きになる性をもたない人)、Xジェンダー(心の性が男女どちらでもない、どちらでもある、中間の人)など、いろいろあります。
- 性的指向は、嗜好ではなく持って生まれたものなので、変えることはできません。
- LGBTの人は13人に1人で、6大苗字(鈴木、佐藤、田中、高橋、伊藤、渡辺)より多いという調査結果があります。6大苗字の人と話したことがない人はいないと思いますので、大半の人がLGBTの人と話したことがあることになります。ただ、ほとんどの人がLGBTの人を知らないのは、自分がLGBTだと言えない、言いたくないという人が多いからです。
- 自分の体にそれぞれの性の特徴が出てくる第二次性徴の時に自殺念慮をもつ人が多いです。
- 「彼女できた?」、「女子力高いね」など、日常で何気なく使っている言葉がLGBTの人を傷つけます。
- 本当に大切なのは、性別などではなく、人柄や人格です。
- LGBTの人が生きやすくなるためには、ALLY(LGBTを理解し、支援したいと思う人)が増えることが必要です。
- 親の影響で寄り添う人、理解する人になるのか、からかう人になるのか決まります。
- LGBTだけではなく、様々な面においてお互いの違いを認め、全ての人が生きやすい世の中になってほしいと思います。
- 人権というと堅苦しいが、人権の英語は「human rights」であり、「人として正しいか」という意味だと考えています。
寄せられた質問に対する回答
当日、来場者の方から多くの質問が寄せられました。当日お答えいただいた回答を掲載します。
カミングアウトされた時、どのような言葉をかけてほしかったですか。
カミングアウトした人との関係性によっても変わりますが、「伝えてくれてありがとう」、「分かっていたよ」と言ってもらえるとうれしかったと思います。
子どもがLGBTではないかと思った時に親が気付くにはどうすればいいですか。
自分がLGBTではないかと思った時にネットなどで調べると、レインボーフラッグ(LGBTの尊厳と社会運動を象徴する6色の旗)を必ず目にしますので、6色レインボーのバッジやステッカーなどをつけていると、子どもは相談しても否定されないのではないかと思います。また、「会社の研修でLGBTについて勉強したけど、学校でクラスメートをからかっていないか」といったことを言うと相談してもいいかもしれないと思ってもらえます。
こういった講演会などで話をするのは怖くないですか。
多くの人に理解してほしいので怖くありません。
トランスジェンダーに気づくきっかけは何ですか。
立っておしっこをする、生理に違和感がある、声変わりが嫌、異性のおもちゃをほしがるなどです。3歳ぐらいから気付く人もいます。