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第1章 陽娘誕生秘話

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このページを印刷する最終更新日:2016年2月5日

ページID:78327

はじめに

今回は、JAなごやの方に港区内の農業やブランド米「陽娘(ひなたむすめ)」、そして南陽地域のルーツについてお話をうかがいました。偉い方々を前に緊張しつつ、目からうろこが落ちるような珠玉のエピソードがたくさん掲載されています。

本題に入る前に今回お話しをしていただいた方の紹介をしたいと思います。

登場人物紹介

代表理事専務 山田盛和さん

代表理事専務 山田盛和さん
JAなごやの事務方のトップを務めておられます。

常務理事 寺西正文さん

常務理事 寺西正文さん
歴史から社会情勢まで幅広い知識を披露していただきました。

経済部 副部長 柄松正さん

経済部 副部長 柄松正さん
田園と農業をこよなく愛する「生粋の農協人」としてお話しをいただきました。

経済部 次長 佐藤繁利さん

経済部 次長 佐藤繁利さん
農業や作物に造詣が深い理論派で、陽娘の開発に関わっておられました。現在も陽娘の商標登録などに携わっておられます。

では、さっそく本題に入っていきましょう。

第一章 陽娘誕生秘話

ミナトガタリ取材中の様子

司会:

今日はこんなに偉い方々がいらっしゃると思っておらず…。大変緊張していますがよろしくお願いします。では、まずはじめに、港区の印象、南陽の印象を教えてください。

山田さん:

南陽町史にも書いてありますが、「陽の里」といわれるところが南にあったことから南陽といわれています。

JAなごやのブランド米「陽娘」もそういう謂われから名づけました。ここにいる柄松副部長や佐藤君とか皆さんで考え合っていろいろ知恵を絞りあってね。

司会:

いきなり秘話が出てきました。なかなか知らない人が多いのではないですか。

山田さん:

特産品といえども、農家の人でも「陽娘というブランドの米を自分たちで作っている」という意識がちょっと薄いんだよね。ホントはそういう意識を持っていただきたいけど。

平成10年ごろから、やっぱり農家の所得というか米価が下がり、TPPとか色々なことがありましてね、そういう条件の中で「じかまき」という手法を取り入れて行っています。

司会:

直播(ちょくは)を「じかまき」というのですね。

山田さん:

全国的には「ちょくは」って言ってるね。

寺西さん:

俗にいう直播(じかまき)です。

山田さん:

まぁ、わかりやすいから、直播(じかまき)と言ってます。

司会:

直播も機械化しているとのことですが。

山田さん:

そうです。

直播の写真

※直播とは…トラクターによって、種もみを直接田にまきます。苗を育てて植える作業がないため、低コスト化・省力化が図れます。

司会:

そういうのはみな南陽のほうで?

山田さん:

愛知県の農業試験場が稲作の体系の中で合理化のための一つの方法として取り組んでいます。

当初はね、湛水直播という栽培がありましたが、やはり鳩等の鳥害で…。

撒いてから種が発芽するまで湛水で行っていましたが鳩が降りてきて食べれられるくらい浅いから。そういった鳥害があり、うまく栽培ができませんでした。

司会:

ほう。

山田さん:

愛知県で行っている乾田直播なんだけど、南陽町が低湿地帯で乾田にならないため、冬場に田んぼを起こしながら乾燥させるといった、田んぼを乾田化できるような体制作りが少しずつできるようになってきた。

乾田直播は「不耕起V溝乾田直播」と言い、5cmのV溝を作ってそこに種と肥料を降ろして撒いていく方式で。それが確立されてからは農薬も節減できるようになって、いわゆる減農薬栽培ができるようになったんだね。

司会:

直播と減農薬栽培は一緒に改良していったのですか?

山田さん:

今は南陽町の田んぼは300haぐらいある。

そもそも、まちづくりの整理組合が発足する前から、土地改良区が8つあるんですね。で、そことJAが、田んぼを少しでも合理化して「合同で播種計画から稲刈りまでやろうか」ということを推進しまして。移植栽培、特別栽培米も一区画で行っています。

司会:

平成10年ごろに圃場をどんどん合理化していき、そこからブランド米の陽娘ができるまでどんどん試行錯誤しながらいまの形になっていっているということですね。

佐藤さん:

陽娘というのはJAなごやの愛称、お米の一つの商品の名前だと思っていただければいいです。つまり、陽娘ができ上がったということは、一つの商品ができあがったということです。

もともとは平成8年から直播の試験栽培を始めて、まずは10aくらいから始めました。翌年に1haに増えて試行錯誤で作り始めて、これが今の70haに成長しました。今、直播は300haのうちの70haですね。でも、一時は110haのあったんですよ。

作物を作る自然環境なんですが、直播は田を乾かさないといけないってこともあるんですけど、均平の作業が「代掻き」しかないんですね。

司会:

「代掻き」とは?平らにするということですか?

寺西さん:

田植えは水深が一定でないと出来にムラができてしまいます。で、田を平らにしなくてはいけない。

 

次章へ続きます。第2章 南陽に鮎がいる!?

目次

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