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第4章 大変さは、なかなか伝わらない。

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このページを印刷する最終更新日:2015年6月11日

ページID:69180

第4章 大変さは、なかなか伝わらない。

前回のあらすじ

第3章では、何故か新人ではない人同士が戦うことになった不思議な「新人戦」のお話と、後輩から恐れられるような職人気質の筏師さんは実在していた!・・・という、おもしろ話を聞くことができました。

ここからは大会のプログラムに踏み込んで、競技のちょっとした裏話を聞いていきます。

 

本編

■司会:

えーっと、去年は競技でお互いに落とし合っていたりは・・・

●立松:

去年は手嶋さん怪我されて、参加できなかったですね。

●手嶋:

事故った(笑)

●今野:

「今年は事故らないように頑張りたい」ってね(笑)

●立松:

去年、日下さんなんか5種類出ていただいて大変でしたよね。

●日下:

僕あの、ぎっくり腰になったんですよ、途中で。

(一同、笑い)

●立松:

本当に?

●日下:

本当ですよ。

●立松:

連続で出ないように組んではあるんですけど、大変なんですね。

■司会:

どの競技が大変とかあります?

●日下:

いやもう、体力的に。

(一同、笑い)

●立松:

手嶋さんの分を2人でカバーしたんだから、大変でしたよね。

■司会:

去年のプログラムの中だったら、楽な競技、大変な競技はどれですか?

●手嶋:

楽なのは「角返し」と、「玉乗り」。難しいのは2人以上でやるやつ。「駕籠(かご)乗り」とか、「角相乗り」だとか。そういうのは2人で色々調整し合わないといけない。角相乗りなんかはそれなりの技術がないとできなくて、角材って1人だと全然、回らないんですよ。体重的に。でも2人だとすごい楽に回っちゃう。上手く回転速度を抑え込まないかんのですよ。「ブン回せ」って言われたらブン回せるんですけど、たぶん見えんくなっちゃって落ちる。少しでもお互いに、あまり回らないように回らないように、一定の速度を守って回し合うというのが、それなりに練習していないとできない。

玉乗りの画像

玉乗り

角相乗りの画像

角相乗り

■司会:

観客から見たら「何だかゆっくり回してるなー」ってなりそうですが、むしろ、ゆっくり回す方が逆に・・・

●手嶋:

難しい。まあブン回す方も難しいですけど(笑)

●日下:

駕籠乗りなんかも背を向けて進むんですけど、前の人と後ろの人でやることがちょっと違う。前の人は一定の速度で動いてくれなきゃ困るし、後ろの人は、前の人がやっぱり一定の速度にはならないもんで、それに合わせて回したり進めたり。

■司会:

息が合わなかったら・・・?

●手嶋:

合わなかったらどっちかが落ちて、中に乗ってる子どもが沈むっていう・・・(笑)

決定的瞬間の画像

(あっ!危ない!!)

 

●手嶋:

前、社長の子どもを落としちゃったりとか・・・

(一同、笑い)

■司会:

この写真だと、中の子どもが綱にしがみついてますけど・・・

駕籠(かご)乗りの画像

●手嶋:

多分、すごく怖いんだと思いますよ(笑)

■司会:

わりと平然と乗ってる写真もあったと思いますが・・・

●手嶋:

それは怖くて固まってるだけだと思いますよ?(笑)

あと、一本乗り大会は港でやってるもんで、「うねり」がキツい。沖を大きい船が通った後のすごいゆっくりとした「うねり」が、時々襲ってくる。そこそこ乗れる人でもやっぱり、影響を受けちゃう。風で、常にうねりがある年もあるし、そこはやっぱり練習量で出来る出来ないってとこが出やすい。1年生もここ(貯木場)で練習してると海のうねりっていうものがないもんで、「まあまあ乗れるようになったかな」って大会当日に港に行ってやったら、「やるの初めて?」っていうぐらい即効落ちて。港でやると落差がいきなりありますね。「乗れてたはずなのに」って。

■司会:

大会でも落ちたっていう経験は・・・?

●手嶋:

あります。緊張からか、うねりからか、よく分からないですけど(笑)

■司会:

観客から見て面白い・盛り上がるプログラムは何ですか?

●手嶋:

面白いの・・・客的には・・・落ちるのが一番面白い(笑)

(一同、笑い)

●手嶋:

うちのオカンも勘違いしてたんですけど、「角返し」ってプログラムで四角形の角材に乗るんですけど、それが水に浮いてるときって・・・

下駄乗りの画像

下駄乗り

↑こうじゃないですか。うちのおかん、「あの三角乗り乗るんだね」って(笑)

■司会:

沈んでるとこ見えないから分かんないですもんね(笑)

●手嶋:

「下駄乗り」も難しいんです。足袋じゃなくて下駄を履くもんで、結局足がうまく使えないから難しいんですけど、お客さんには分かんないんですよ。「西瓜拾い」もスイカが水つらつらで浮いてるもんで、丸太に乗って腰をかがめるって行為が難しいんですけど、その難しさは見ている人には伝わらない。

■司会:

素人が見て「ワッ」て歓声が上がるのは、やっぱり「駕籠乗り」や「蓮台乗り」ですかね。

●手嶋:

あとは「金の鯱」みたいに逆立ちするやつとか。角材の上で、この2人(植松さん、日下さん)が逆立ちするんです。

金の鯱(しゃちほこ)の画像

金の鯱(しゃちほこ)

●今野:

あれこそ運動神経良くないと・・・

●手嶋:

まあ逆立ちというか、三点倒立ですけど。

●日下:

そんなに難しくない。

■司会:

写真を見ると、「金の鯱」は1本の両サイドと真ん中に1人ずつで演技してますね。

●手嶋:

そうですね。うねりがないとこだったら1人でできるんですよ。だけどうねりがあるもんで真ん中に1人おって、この人が一生懸命うねりを防いでいるんですけど、それは普通の人には分からないんです。「あの人、何やってんの?何で真ん中に立ってるの?」って(笑)。やってる本人たちは真ん中の人が居らんと辛いんです。うねりを抑えて平らにしてあげないと逆立ちし辛い。それが一般参加で乗ったことない人たちには、伝わらない。

 

次章へ続きます。 第5章 大会の見どころと楽しみかた

 

 

目次

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