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第3章 「新人戦」って、新人じゃないし!(笑)

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このページを印刷する最終更新日:2015年5月21日

ページID:69178

第3章 「新人戦」って、新人じゃないし!(笑)

前回のあらすじ

第2章では大会前の練習の様子や競技のお話、昔の筏師さん同士の熾烈な争いなど、名古屋港筏師一本乗り大会の裏側で繰り広げられている壮絶な「ドラマ」を垣間見ることができました。

ここからは少しだけ昔の、まだ大会に「新人戦」があった頃のお話からスタートします。

 

本編

●手嶋:

新人戦っていうのがあって、まあ同期入社で一本乗りを競い合うらしいんですけど、それでとりあえずトップ取れば次の年に違う競技に出られる。「もう祭りなんて興味ない」って人も中にはいたもんで、「乗ってすぐドボーン、はい終わりー」っていう人も(笑)

■司会:

それはもう、わざと落ちているんですか?(笑)

●手嶋:

その人なりには頑張ってると思うんですけど、その、一本乗りってちょっと特殊すぎるんで。まあ「自転車は乗れるけど一輪車は乗れない」みたいな感じ。それだけに特化してる人がやっぱりいるし、「そこまで頑張りたくない」って人もいる。一本乗りに乗れなくても仕事はできるから(笑)

僕入って2、3年は新人戦ってあったんですけど、この子ら(植松さん、日下さん)のときはもう同期が2人とかだもんで、2人で争ってもしょうがない。僕の頃はまだ全体で30人くらいいて、新人戦は4人とかでやってました。

■司会:

それだと確かに、新人戦やるためには4人だとぎりぎり・・・?

●手嶋:

4人は4人でも、僕の相手、年齢が50いくつでしたからね。

■司会:

し、新人戦・・・?

(一同、笑い)

●手嶋:

僕の前の会社が同じ木材関係だったんですけど潰れちゃって、そこで2手に分かれたんですけど、こっち(名古屋港木材倉庫)に入った人と、隣(名港運輸)に入った人と。

一応は、こっちと隣の新人ということなんだけど・・・「新人戦」って、新人じゃないし!と思って(笑)

(一同、笑い)

●手嶋:

新人戦があった頃はまだ、全部の競技が対抗戦だったんですよ。去年のプログラムにはないですけど、「散木(ばらき)集め」とか。基本、「曲乗り」と「ロッグローリング」以外は、僕が入ったときは、やっぱりお互いというか、特に向こうの会社(名港運輸)なんですけど、スピード勝負に向いてる意識がすごい。向こうはロッグローリングの世界チャンピオンがいたんですよ。で、うちの会社にエリートクラスはあまりいなかったみたいで。向こうはほぼ全員エリート系で来てたもんで、やっぱりプライドがあるんでしょうね。「負けたくねーぞ」っていうのが。新人戦のときでも、向こうと合同で練習しているときも、あっちは先輩が「お前、負けたら分かってんだろうな!?」ぐらいの(笑)

世界大会チャンピオン 佐々木さん

カナダで行われた世界大会で、見事チャンピオンに輝いた佐々木さん(写真左側)

■司会:

でも今は木材倉庫さんの方が若手の熟練揃いですよね(ごますり)

●手嶋:

年齢的にも向こう50代とかだし、今は「お互い人数少ないから一緒にやろうよ」ってなってます。どうしても競い合うと落ちる率も高くなるんで。

■司会:

さっき、「散木(ばらき)集め」という競技の話が出ましたけど・・・

●手嶋:

一本乗りっていうものに乗ってって、周りに散ってる材を集めて、筏を組んで先に乗って帰ってくるってやつです。これは本当に仕事っぽいですね。道具の入れ方とか。

■司会:

植松さんとか日下さんは、「散木集め」をされたことはないんですか?

●日下:

ないです。仕事ではやってますけど、競技ではやったことないです。最近のプログラムだとない。

■司会:

やれば強いんだけどな、みたいなところありますか?

●植松:

練習しないといかんですよね。

●日下:

練習しないと(笑)

●手嶋:

本当に一本乗りでも、昔の人たちなんか竿トビ(竿カギ)が折れるまでグワーッって漕いでるもんでボキーッって折れてそのままドッボーンって(笑)

本当にスピード勝負で目一杯漕ぐもんでね。折れちゃうぐらいやってるんです。まあそんな、はい(笑)

たまたま悪い竹に当たれば折れます。競技のときはみんなマイ竹竿を選んで。大会出る人たちなんかは、「絶対折れんぞ」っていう粘りの強い奴を選んでました。昔は買ってた人も。

●今野:

ボウリングの球と一緒だね。自信のある人はやっぱりマイボウルみたいにマイ竹竿持ったりね。

●手嶋:

で、あと、親子3代とか多かったんです。昔は。自分の息子をまた会社に入れて。

■司会:

会社だと身内だけってことになると思いますが、体育会系のような上下関係はありますか?

●手嶋:

怖い人はいましたけど、まあ、あんまり教えてくれない(笑)

技術は見て盗む。基礎は教えてくれるんですけど、応用は教えてくれないから「何やっとる!」「サ、サーセン!」って感じで。(笑)

もっと前の人たちはそれこそハンマーが飛んできたらしいですけど(笑)

本当にあの、戦後の人たちとかなんかは、後ろからツンて突かれて海に落とされたりとかね(笑)

■司会:

やっぱり落とされたりとかはあったんですね(笑)

●手嶋:

昔はあったみたいですね。

●今野:

聞いたことあるなぁ(笑)

●手嶋:

「邪魔だ!」とか言って落とされて。今はさすがにそれやったら怒られる(笑)

●今野:

「パワハラだ」ってなるもんな(笑)

■司会:

練習の時間なら、そういうの許されますよね?

●手嶋:

練習の時間はまあ、おふざけはします。落とし合う競技の練習はガチで落とし合います(笑)

勝負が練習。ボクシングのスパーリングみたいな。

■司会:

そこは先輩後輩関係なく、容赦なく落とし合う感じで?

●今野:

(笑)

●日下:

そんなことないっすよ(笑)

ロッグローリング

(大会では先輩だろうと、容赦なく落とし合っているようですが・・・?)

目次

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