平成26年1月20日 市長定例記者会見
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名古屋市役所 郵便番号:460-8508 愛知県名古屋市中区三の丸三丁目1番1号 電話番号:052-961-1111(代表) 所在地、地図
それでは、1月20日(月曜日)の会見を始めたいと思います。皆さん、おはようございます。
本日は、初めに「ノロウイルス食中毒警報」の発令について、ご報告をいたします。
名古屋市では、昨年12月9日(月曜日)にノロウイルス食中毒注意報を発令し、注意喚起を行ってまいりましたが、1月に入り、市内でノロウイルス食中毒が2件続発し、他自治体でも大規模なノロウイルス食中毒が発生している状況であることから、さらなる注意喚起が必要であると判断し、本日、「ノロウイルス食中毒警報」を発令いたしました。
食品関係事業者に手洗いの徹底や、調理従事者の体調管理など、食中毒防止の徹底を呼びかけてまいります。市民の皆さまにおかれましても、手洗いの徹底と、食品の十分な加熱をし、ノロウイルス食中毒の予防に心掛けてください。お願いいたします。
次に、「第3回被災地支援講演会 -陸前高田市の今を伝える-」について、ご報告をいたします。
東日本大震災から3年が経過しようとしております。昨年、私が陸前高田市を訪問した際に、戸羽市長が「仮設住宅に住んでいる方々の住む場所をつくるということが最優先課題である」とおっしゃられていましたように、いまだ多くの皆さんが仮設住宅で避難生活をされております。
こうした被災地の現状を市民の皆さまに知っていただくために、震災後3回目ですが、「被災地支援講演会」を2月11日(火曜日・祝日)午後2時から中区役所ホールにて開催をいたします。
今回は、戸羽市長をお招きしまして、「陸前高田の被災状況と今、そして復興へ」と題して、現在の復興状況や課題などについて、お話をしていただきます。
また、名古屋市の陸前高田市に対する“丸ごと支援”をきっかけとしまして、自主的に被災地支援の取り組みを進めております菊井中学校、これは西区でしょうかね。愛知商業高等学校、および名古屋市立大学からの事例発表もございます。
会場では、いわて・陸前高田復興支援産直プラザ「みちのく屋」が被災地の産品を販売するとともに、愛知商業高等学校がプロデュースしました、陸前高田市のリンゴを使ったアイスクリームの販売も行われます。私や戸羽市長も参加いたしますので、ぜひ皆さん、お越しをいただきたいと思います。
最後に、男女平等参画推進センターと女性会館の共通愛称とロゴマークの決定について、ご報告をいたします。
今年の4月から、中区の鶴舞にあります「男女平等参画推進センター」が、中区の東別院にあります「女性会館」に移転しまして、男女平等参画と女性教育の事業を一体的に運営してまいります。
この度、この2つの施設の共通愛称が「イーブルなごや」に決まりました。また、愛称をデザインしたロゴマークがこちらです。これ(学生がもつパネル)はマークだけの紹介ね。向こう(の学生が持っているの)は、Tシャツの前の部分ね。
愛称募集には、全国から924通もの愛称が寄せられました。たくさんのご応募、ありがとうございました。その中から、仙台市在住の平山さんの「イーブルなごや」が愛称に決定しました。
これは、「対等」や「公正・公平」を意味する「イーブン(EVEN)」と、「できる・可能である」という意味での「エイブル(ABLE)」を組み合わせた造語、「イーブル(EABLE)」で、施設の目的にふさわしく、呼びやすい愛称というのが選定理由です。
また、本日は、このロゴマークを制作していただいた名古屋市立大学芸術工学部の学生さんにお越しいただきましたので、ロゴマークについて説明をしていただきます。どうぞこちらへ。ちいと、にこっと笑って。なかなかないよ、人生で、こういう記者会見は。立派なジャーナリストがようけござるで、どうぞ伸び伸びとやってちょうだい。
(学生A:このロゴマークは、「イーブル(EABLE)」のEと、男女のいい関係と、笑顔を動きのある形にシンボル化したもので、新しい施設「イーブルなごや」が活気にあふれて市民に近い存在となるように、願いを込めて作りました。)
(学生B:この施設が、活気があふれて市民にとって親しみのある施設になるように、シンボルマークと愛称のロゴには明るいオレンジを使用しています。いろんな人が集まる温かい施設になるといいなと思います。)
ということで、芸術工学部というのか。名(古屋)市(立)大(学)の。何をやっとるんですか。芸術工学部というのは。
(学生B:いろんな建築の学科と、私たちのいるデザイン情報の学科があるんですけれど、私たちは2人とも、今、グラフィックデザインを勉強しています。)
なるほど、結構ですね。ということで、私が(Tシャツを)もらうと。じゃあ、謹んで。サンキュー・ベリーマッチ。
ということでして、多くの市民の皆さんに、4月から新たにスタートいたします、この「イーブルなごや」をぜひご利用いただきたいと思います。
女性会館というね、東別院のところの道路際にあります。、鶴舞からちょっと北へ行ったところの東側にあります男女平等参画推進センターが、女性会館に移転するということですか。ということですので、また、(女性)会館をぜひご利用いただきたいということです。ありがとうございました。
ということで、私からは以上です。
(記者)
弥富相生山線の建設の是非について、現状および市長としての今後の進め方、判断の時期について、あらためてお考えをお教えください。
(市長)
これは、土曜日でしたかね。土曜日に、天白区役所におきまして、タウンミーティングがありました。その他の会場でも、必ずとは言えませんが、ほとんどのご発言が「再開をするな」という方の、「道路開通(工事)の再開をするな」というご意見がありまして。きちっと勘定してくればよかったな。わしは全部メモしていますので。「道路開通をしていただきたい」と、「山火事があるので」というお話があったのは1人でして、あとのご発言はみんな、「再開をするな」というふうだと。
「再開するな」という方が多かったということは言いましたけれど、圧倒的にという表現はどうか知りませんけれど、きちっと数で言えばよかったんですが、3人ずつ4クルーやっとると12人(くらい)ですか。どうですかね。ええかげんなことを言ってはいかん。ちゃんと分かりませんけれど、5対1ぐらいじゃなかったですかね。4対1とか。勘定してないか。ほとんどの1クルーに1人ずつしゃべられたような気がしますので、4か5対1ということで、「道路(工事の)再開をしないでくれ」という方が多かったということでして。
みんないろいろ言いますけれど、しかし、タウンミーティングというのは、税金を使った、市の非常に重要な会ですからね。
ああいうところで、そういう状況であったということで、私としましては、あの会場で言いましたけれど、とにかく住民の皆さんの、住民自治の時代ですので、住んどる住民の皆さんが自分たちの町を決めていくという趣旨からしても、一体、あの(弥富)相生山線の道路というのは必要なのかどうなのかですね。住民の皆さんの意見を、どうしてでもきちっと確認しないといかんです。数人の方がこう言っとるじゃなくて。
これはわしの仕事だと思って。それなしでは、再開というのはあり得ません。こんな民主主義の世の中で。その意思というのは、いささかも揺るぎはありませんけれど、さらにその意思を強くしたということですね。
わしもいろんなところへ出掛けますで、いろんなことを聞きますけれど、当局が、住民の皆さんはどうだといって(聞いたときに)、「道路再開で固まっている」というふうに答えたようですけれど、そんな根拠なんてどこにもないですよ。
(記者)
そうすると、工事再開のできる・できないをめぐって、新年度予算案編成までにはそのご判断を、リミットとして打ち出されたと思うのですが、これについては、手続き上どうなのですか。
(市長)
それをやるのがね。予算に間に合わせてきちっと判断するというのが誠実な1つの姿なもので、やってまいりまして、その気持ちは今も変わっておりませんけれど、今度また、(市議会で)ちゃんと住民意見を聞けという請願も審議されるんでしょう。現に(請願が)出ていまして。そうなると、その前に(判断を)やってええものかどうかは(疑問に)感じますね。
それと、天白区のタウンミーティングで出ましたけれど、「どうやって意思を確認するかということも、いっぺん住民を入れて議論すべきだ」という意見もありましたね。
再開を前提とするような予算執行をするつもりはありませんし。だから、あとの予算についても、それが本当にどういう目的であるのか、きちっと精査させていただいて。とにかく、住民の皆さんのご意向に沿ったといいますか、当たり前のことですけれど、それを確認させていただいてから、きちっとやった方がええなというふうに思っています。それからにした方が。
(記者)
今月内に住民投票を行う、そういった予定はないのでしょうか。
(市長)
今月内には、ちょっと無理ですね。
(記者)
ということは、結論は先送りという。
(市長)
先送りというより、丁寧にやっているということですよ。
(記者)
これは、どちらにしても毎年、道路維持・保守管理で数百万円が税金として使われているのですが、中断している間、これについてはどのようにお考えですか。
(市長)
今年度についてはね。「それは必要だ」と言っとるんですわ、当局は。「道路建設再開か、再開しない、いずれにもかかわらず必要なお金だ」と言っとるんですわ。環境のために。
だから、それをいっぺんきちっと精査するということで。昨日も申し上げておりましたけれど、それはもう一回きちっと精査させていただきます。これは両方の意見を聞きたいです。
(記者)
「(工事中断の指示から)4年はあまりにもかかり過ぎ」という意見が飛び交っていますが、いかがですか。
(市長)
「かかり過ぎ」と言われれば、かかり過ぎだけれど、しようがないですよ。民主主義というのは。いったん決めた役所のことを。藤前干潟だって、やめるのに何年かかったんですか。ということで、やっぱり必要な時間はかけてでも、ちゃんと民主主義を実現するというのが趣旨ですので。
(記者)
4年間、ほったらかしにしていたという認識はないわけですね。
(市長)
全然ありません。丁寧にやらせていただこうと。本当は、学者の皆さんの委員会(相生山緑地の道路建設に係る学術検証委員会)でどうというふうに言っていただくと、わしは非常によかったんですけれどね。あそこ(の学術検証委員会)に交通系の学者さんも、有名な人も入っておりまして。出てきた結論が、結局、この問題は「政治と行政、住民の皆さんのより高度な判断による」という結論でしたので。
私からすると、その中に、「住民の皆さんの高度な判断」って入っていますので。となると、「住民の皆さんの高度な判断」というのは、聞かないといかんじゃないですか。学術検証委員会も、税金が使われた、ちゃんとした審議会ですから。それを確認する必要がさらに増したということでして、いっぺん役所が決めたことを変えるというのは、大変なエネルギーが要ります。
今まで私は何べんもやってきましたので。別にそれだからといって、いささかもびびることは、全くナッシングです。
(記者)
ノロウイルスの警報に関連して、浜松市では、小学校の児童が1000人近くにわたって症状を訴えたということがありますが、名古屋市ではどういうことを特に警戒していきたいとかはありますか。
(市長)
えらい、なかなか難しいことをおっしゃられまして。「注意してちょう」としか言いようがないんですけれど。専門の職員に代わらせていただいて。
ノロウイルスは、毎年そこそこ出ますけれど、ぜひこういうことをということを。
(当局:ノロウイルスについて。毎年、冬場にノロウイルスの食中毒が全国的に多発をしております。ご質問にありましたように、今、浜松市で、学校給食の食パンが原因と考えられている、1000人を超す児童さんが欠席をされているというような事例も起こっております。
名古屋市では、学校給食の食材で同様のことが起こらないように、パンとか食材の事業者さんに、管轄の保健所から手洗いの徹底とか注意喚起の指導をしております。
また、市民の方も、このノロウイルス、手洗いが十分必要なものですから、しっかり手洗いをしていただくこと。それから、できる限り食品は加熱して。ノロウイルスは熱には弱いものですから、しっかり加熱をして食べていただくようにお願いを。
本日、ノロウイルス食中毒の予防の警報を出させていただいて、食品の事業者の方、それから市民の方に、しっかり手洗いと食品の加熱処理を、お願いをしたいと考えています。)
(市長)
ということは、何だね。(原因が)食パンだということが出ていましたわね、新聞かテレビで。食パンと手洗いは関係ないんじゃないの。
(当局:私もまだマスコミさんの情報だけなのですが、浜松市の保健所で従業員の方の検便をされたと。そうしたら、その中の3名の方からノロウイルスが検出された。その3名の方が食品の検品を。
例えば、異物が混入したりしてはいけないので検品をする方が、ノロウイルスを持っていたみたいで、出来上がった食パン一枚一枚、確認をされたと。もちろん、手袋を付けて確認はされていたのだけれども、衛生管理に多少不備があったかと思います。)
(市長)
手から食パンに。
(当局:そうですね。)
(市長)
その確認する人は、食パンのメーカーなのか、給食の。
(当局:メーカーさんですね。)
(市長)
メーカーでですか。
(当局:はい。)
(市長)
なるほど。そういうことですか。ノロウイルスというのは、毎年こういうふうにあれかね。ロタウイルスなんかは、大体、名古屋では、下手すると撲滅されとらせんかという説もあるんですけれど。名古屋はワクチンをやっていますこともあり。ノロというのは、毎年、絶滅というのはできんもんで、インフルエンザみたいなもんかね。
(当局:ノロウイルスは、まだワクチンもありませんし、なかなか撲滅というのは。)
(市長)
難しい?
(当局:ええ。全国的に、冬場になると食中毒、それから、感染性胃腸炎もありまして、両方とも冬場に。)
(市長)
焼酎とか酒が効くということはないですか。
(当局:残念ながら、ありません。)
(市長)
ありませんか。それは残念ですね。ありがとうございます。ということですので、まだワクチンもありませんし。
もう1つ、ロタウイルスというのがありましてね。これは子どもさんの下痢ですけれど、これは。もっと何で全国的に名古屋のええことが宣伝されんのか、非常に私も欲求不満です。各テレビも、何で全国ニュースでやらんのや、ということです。ロタウイルスのワクチン(の助成)をやったのは、名古屋だけでは厳密に言うとありませんけれど、名古屋が先んじてやっておりまして。名古屋ではどうも下手すると撲滅したんでないかという説もあるというぐらい。これは、だって、何年か前、亡くなっている方がいますからね。ロタウイルスで。ということで、ええこともやっとるの。ということです。
(記者)
あらためて敬老パスについてお伺いしたいのですが、健康福祉局が(敬老パス一部負担金の値上げを)断念したということもあって、来年度は据え置かれることになったと思うのですが、若年者への理解というのは、市長はどのように訴えていかれるかというのを教えていただきたいのですが。
(市長)
若年者? 若い人?
(記者)
いわゆる現役世代。今、税金を払っている現役世代に対して。他都市に比べて優遇しすぎではないかとか、審議会も値上げすべきという意見が出ていますが、それに対して、現役世代には何と理解を得ていくお考えでしょうか。
(市長)
最も現役世代に対して温かいということですよ。どういうことかといいますと、今の審議会等で議論されてきたのは、ようけ年寄りが。年寄りと言ってはいかんか、高齢者が、65歳以上の人が乗りますと、要するに、何人乗ったかをカウントしとるために、ようけ(交通局への負担)金がかかるようになると。だから、その中の1つとして、(敬老パス)一部負担金を上げたらどうだという議論があったわけです。
それは、それだけじゃなくて、若年層の実態、乗っとる人も、下手するとバス代を上げるか分かりませんよ。地下鉄の料金とか。そっちに行く可能性もあるんですよ。
だから、税金の投入額をここで抑えてしまうと。今の公共交通機関を維持するためにはね。これでやりゃあと。あとは、経営努力しやあと。座っとるだけじゃ、あまりこういうことを言ってはいけませんが。
わしはよう言っとるんだけれど、例えば、東京なんかに行くと、東武だとか、西武だとか、小田急だとか、京浜急行だとか、ああいうところがまちづくりをやって、デパートもやって、もうからんところもありますけれど、ようけ収入を上げるじゃないですか。ようけ乗ってもらって。
名古屋市だって、どこまで私は法律上の制限があるかよく分かりませんけれども、例えばそういうことをやって、ようけ乗るようにするとかね。
行(財政改)革だって、まだ民間委託しとるところが3つでしょう、営業所が、確か。まだだいぶありますので、あれはどうなったんやと。あとはと。業務委託を。
ということで、それはなるべく安いコストで今の公共交通網を維持していただく方に向かわせないといかんのですよ、とにかく。それが将来、将来ってすぐですけれど、今、実際に料金を払っとる人たちの値上げをする方向に行かん方向になりますよ。
(記者)
一方で、高齢者施策と考えてみると、130億円近くある事業費の中で1割にも満たない、10億円しか利用者が負担していないというのは異質かなとも思っているのですが、そのあたりはどうですか。
(市長)
誰かが負担しないといかんのですよ。それよりも、今の公共交通網の、まず市バスの方を考えないといかん。交通局。
(記者)
あれは高齢者施策ですよね。
(市長)
いや、だから、まず今の公共交通網を。経営努力が一番ですよ。それはちょっと別に置いておいて、今の公共交通網を。
何時にどこどこをバスが走る、走らん。地下鉄が。あれ(路線や運行回数)を維持するといった場合、あれだけ金がかかることになっとるわけですわ。そうすると、誰かが負担しないといかん。これは全部税金なのかと。一方、なるべく利用料でいくかということがあって、その場合、お年寄りのやつ(敬老パス事業費)をこういう(交通局への負担金として支払う)ふうにしていくということで、維持しとるわけです。130億円。
そういう仕組みですから、今、最後の議論が残っとるところは、そこの性質を(交通局への負担金)130億円なら130億円と(定額に)。去年の分。わしは、どっちかと言えば「それよりまけてくれ」と言っとるんですわ。もっと。例えば120億円とか。そこだけで10億円ありますけれどね、(交通局への)負担(金)が。それでやってちょうというふうにすると、一種の補助金的。今だって補助金を払っとるわけですよ。税金で。その方が分かりやすいと思いますよ、僕は。実際は。と思いますけれど。最後、そこのところが。(交通局への)お金を幾らにするかということと、お金の性質ですね。で、ちょこっと議論が残っとるということです。
(記者)
交通局の改革を促すということですが、実際に消費税が来年度の4月から上がることに伴って、9月から、一般の運賃というのは、それが転嫁されて値上げされると思うのです。それに伴って、敬老パスを全くいじらないと、より優遇の割合が高まるのではないかと思うのですが。
市長が、消費税が上がるときに、交通局が値上げを言ったときに、どうして運賃を下げるとか運賃を上げないとかいうところで経営改革のことを言ってくださらなかったのかということを、私はすごく不思議に思っているのですが。
(市長)
格好ええわね、それを言えば。ものすごい格好ええですけれど、どえらい大変ですけれど。ガソリンや、全部上がってきますので。周りが全部上げますでね。電気代とか。
(記者)
どうして高齢者(の敬老パス一部負担金)だけ触らないというところに、そんなにこだわるのかなと思っているのですが。
(市長)
高齢者(の敬老パス一部負担金を)上げないということは、今言いましたように、定額制にすればね、敬老パス事業費のお金を。例えば130億円、去年並みにすれば、それは先ほど言ったように、若い人の値上げってもうありませんよ。普通は。
(記者)
市長の当初の案では、子ども運賃においても消費税を上げる、転嫁をするというふうに交通局案としては出ていたと思うのですが、本当に「子どもに温かい」と言うのだったら、そこを上げないということも市長から提案できたと思うのですが。高齢者にだけ、今だったら、温かいのではないですか。
(市長)
ん?
(記者)
今だったら、高齢者だけ優遇しているのではないですか。
(市長)
いや、だけど、(交通局への負担金を)定額制にすることによって、若者も優遇することになると思いますけれど。優遇というわけじゃないけれど。負担を上げない方向にすると。なると。
(記者)
一方で、今年の9月から一般の運賃は上がるわけですね。
(市長)
それは、僕も上げたくないけれど、ガソリン代は上がるわ。ディーゼルか。軽油代は上がるわ、電気代も上がるわよ。自分のところだけ抵抗するのは、なかなか厳しいよ。消費税に。
(記者)
その同じタイミングで、大阪市は初乗り(運賃)を値下げするという方向に行ったわけですが。
(市長)
あれはきちっと決まったかね。どうなったですかね。大阪の初乗り。と言っとるけれどなかなか難しいといって、前、聞きましたけれど、そうでもないのかね。ちょっと確認してないでいかんですけれど。
(記者)
現状だと、高齢者だけ市長は守ってその他の運賃は上げていい、という方向なのかなと思うのですが。
(市長)
高齢者。敬老パス(一部負担金)の分は上がらないと。上がらないというより、それだけだと。性格が違うわね。高齢者だけでも上げん方がええんでないかという、そういう考え方ですわ。もしそういうことを言うんだったら。(敬老パス)一部負担金という格好だけでも、上げん方がええじゃないかという。
(記者)
「ようけ乗ってちょう」と言うのだったら、例えば若年にも同じようなことをやってもいいのではないですか。
(市長)
もしもっといろんな改革が進めば、ええと思いますよ。できれば。定期券の割引額をもっと進めるとかね、仮に。いろんなことがあり得ると思いますよ。当然、そちらに向かうべきだと。交通局の経営改革の方にね。
(記者)
でも、市長は、(交通局への負担金を)定額制にして、どうせ空気を乗せて走っているんだからということをよくおっしゃいますが、そのバス路線を維持しているのは、高齢者の敬老パスを使っている人が増えて(交通局への)負担金も増えることが前提で。それ(交通局への負担金)にキャップ(上限)をしてしまうと。
若年層というか現役世代の人口というのは、減っているんです、名古屋の。この(交通局への負担金の)額が増え続けているから、それ(路線の維持)が可能なんです。高齢者も増えているけれども、現役世代も増えているなら、運賃収入が増えるから(路線の維持が)できるのですが、高齢者の分を増やさなかったら、若年層だけの運賃では(交通局への負担金が)減ってしまいますので、そうすると、交通事業者も収入が全部減ってしまうことになるのですね。そうすると、赤字路線の維持というのも難しくなると思うのですが。
(市長)
えらい交通局と同じことを言わっせるけれど。珍しく。
(記者)
そのとおりだと思います。2、3年だったらいいと思うのですが。
(市長)
そんなもの、経営努力というのがあるじゃないですか。
(記者)
そうやっておっしゃいますが、どうして交通局だけにそれを強いて、実際に使っている利用者には、ちょっとぐらいお願いしようとお考えにならないのですか。
(市長)
いやいや、それは、(運賃を)ようけ払うと利用率が減りますし、値上げしたら、とにかく、役所の増税と同じですけれど、行(財政改)革が遅れるんですよ。常に。どんな社会だってそうだよ。
お客が減るという場合はどうするかといったら、値下げするんですよ、みんな。民間の論理は。そういうときは。お客が減るという場合は、お客が減ると売り上げが下がるで値上げしようとしたところは、すぐつぶれますから。分からんでしょう。独占のマスコミ諸子におかれましては。分からんのですよ。競争相手がある場合は、値下げするんです。ようけの人が利用してもらうようにする。
(記者)
その理論でいけば、値下げというのは、いわゆる運賃全般にかかるものであって、一部、特定の層だけのいわゆる減額というのとは、ちょっと意味合いが変わってくると思うのですが。
(市長)
せめてそれだけでもと。値上げせんかったらいいじゃないの。せめて。
(記者)
もしその行為を減税のように広く一般的に行き渡らせるのであれば、例えば初乗り運賃を下げるだとかして、高齢者にも痛みを伴ってもらうというのが妥当だと思いますが。
(市長)
いろんな、それも下げるとかね。確かに、しかし、高齢者だけこうやってやるというのは、空いているときに乗るというね。非常にある程度うまい工夫なんですよ。ちょうど、これが、高齢者の皆さんが通勤・通学の時間帯に大量に乗ってくるということになって、学生さんたちが困るということになると、ちょっとなかなかややこしいですけれど。
(記者)
それは結果論ではないですか。やっていることには変わりなくて、なぜ高齢者はタダで乗れて、現役世代、税金を払っている世代が。
(市長)
結果論なのかどうか分からんですけれど、ちょうど空気を運んどるときに乗っていただくためには、政策とすると、高齢者の皆さんに乗っていただくというのは、なかなかうまい工夫なんです。実は。
(記者)
それ(敬老パス一部負担金)が、いわゆる1年間最大5000円、一月当たり多分400円ちょっとだと思います。それが適正価格なのでしょうか。
(市長)
もっと、できれば下げないといかん。お金というのは。それも下げないといかん。挑戦は。常に。だけど、独占会社だから、名古屋市交通局は。この経営が本当にぎりぎりやっとるのかどうかといったら、分からんのですよ。
だから、とにかくそういう場合は、新聞だったら1部売りの値段を上げちゃいけないんです。それを下げるという努力の中から生み出されるんです。テレビだったら、コマーシャル料を上げちゃいけないんですよ。ゴールデンタイムのときに、一コマ幾らだというのを。やっぱり下げるんですわ。
そこからいろんな改革が出てくるんです。僕はまだ十分あると思っていますよ。端的に言えば、先がた言ったように、3つ(の営業所)しか民間委託していないんだもの、今。
(記者)
なぜそれが高齢者だけで、広く一般の人にはその利益が受給されないのでしょうか。
(市長)
高齢者は、先がた言ったように、空きのときに乗るのに非常にええ工夫なんです。そういう面では。
(記者)
では、空きのときに乗るような主婦とかは、いいのですか。
(市長)
そういう面もありますから、そっちを広げていくのは面白いけれど、いっぺんにはいかんで。だんだんいかないといかん。
(記者)
順番的には、そっちを先にやって、高齢者には痛みを伴うのが普通ではないのですか。
(市長)
そこは政治選択だで、議論するところでしょう。そういうのもあり得ますよ。じゃあ、子どもさんを持っとる、働いとるお母ちゃんなんかは、そういうふうにタダにしてまうような、何か「お母ちゃんパス」とかいうのを作ってやるということもありますけれど、それはそれでまた、その分、コストダウンしていかないといかんわね。それはコストダウンして。
それも政策選択はあり得ます。だけど、コストダウンと見合いでやっていかないといかんもので。今の現状で言うと、お母ちゃんたちは昼間に乗りますで、そういう手もないわけじゃないですね。
(記者)
交通施策としてはちょっと置いておいて、いわゆる健康福祉局の、つまり福祉施策として、1割にも満たない利用者負担というのはどうなのですか。そこの点で教えてください。130億円のうち13億円にも満たない、1割にも満たない利用者負担というのは、本当に適正なのか。これを市長のお言葉で教えてください。
(市長)
それはどうなんですかね。全くタダよりはええでしょう。全くタダよりは。10億円、皆さん払っていますから。ええことで、そのぐらいはお願いできんかということなので、ようけ取る必要はないのではないかという主張をしとるということです。
いっぺん精査しないといかんしね。どのぐらい、皆さん、乗っておられるのかね。本当に。130億円で30万人ですから、1人頭4万円になるんですよ。税の負担が。4万円。
4万円というと、バスだけでいくと、180円であれはカウントしとるんです。200円じゃなしに。で、360円。割ると、3日にいっぺんになります。だで、30万人の全員が、持っておられる方全員の皆さんが3日にいっぺん乗っとると。往復勘定。
(記者)
1回だけではないですからね。パスとなると。
(市長)
いろんな意見がありますから、いいですよ。ようけ乗っとる人は、どえらい乗ってみえる人。入院しとる人もようけいますよ。乗らん人も。だから、そういうこともあって、ちょっとそういう精査もしないといかんし。
もっとサービスを広げていくというのは、賛成です。あんたが言われたように、お母ちゃんなんか、ええじゃないですか。子連れで乗ってきたら。タダなのか、半額なのか、よく分かりませんけれどね、そういうのは。通学定期はそういう趣旨でしょう。
(記者)
敬老パスを据え置くということは、実質上の値下げと同じことだと思うのですが。
(市長)
ええことを言ってもらったね。
(記者)
ただ、名古屋市内の場合、基幹バスなんかは名鉄と同じ路線を走っていて、そうすると、ある意味では、民業圧迫につながると思うんですけど。その辺に関して、例えば名鉄に、うち(名古屋市)は敬老パス(の一部負担金)を据え置きたいんだけれど、という話をされたりしたことは。
(市長)
まだないわね。そうすると、しかし、敬老パス(の一部負担金)を据え置いたとしても、名鉄には何ぞ迷惑をかけるか?
(記者)
同じ路線を走っていて、実質的に値下げするわけですよね。
(市長)
名鉄の分の金を支払っとるのは、あれも結局、乗った数に。
(記者)
名鉄の場合は、敬老パスは、ちょっとよく分からないですが、入っていないのですね。
(市長)
使えるでしょう。初めに、乗るときに、整理券を取らないといかんけれど。
(記者)
使えないのではないですか。
(記者)
使えない。
(当局:名鉄では(敬老パスは)使えないですよ。基幹バスは。
(市長)
使えんか。基幹バスは、敬老パスは使えんか。わしは自分で払っていますので。名鉄も乗りますので。
(記者)
そう、基幹バスの。全く同じ路線を走っていて。そうすると、例えば名鉄の側からすれば、同じ競合路線で、片方が一方的に値下げするわけですね。もちろん、実質的には一緒だとしても。例えば、それは説明がいるような気がするのですが。
(市長)
そうすると、名鉄に乗らんようになると。
(記者)
名鉄の乗客は、多少減るのではないですか。減るというか、実質はそんなに変わるかどうか分かりませんが。料金が変わらないので。
(市長)
いっぺん相談してもええですけれど、よっぽど変わらんな。それは。よっぽど変わらんですわ。大幅に値下げすれば別ですけれど。負担金を。現状維持の場合は、同じ選択をされると思いますけれど。上げなかった利益というのは確かにありますけれど、よっぽどでないと変わらんと思いますね。
(記者)
今回、健康福祉局は、来年度は(敬老パス一部負担金の値上げを)諦めたということですが、それ以降の協議は続けたいというご意見なのですが、市長としてはどういうふうに考えておられますか。
(市長)
そんなもの、いかんに決まっとるがね。協議を続けたいというのは、そのお金の性質について協議を続けたいと。その(交通局への負担金)額について。プライスキャップ(上限)にするならね。幾らと。という意味ですよ。
(記者)
市長はそういう意味だと思うのですが。
(市長)
まず先に、委託を進めていただきたいですわ。それなら。
(記者)
交通局のですか。
(市長)
いわゆる車庫のね。今、3つですわ。幾つある車庫かしらんけれど。幾つあった?全部で。交通局はおらんか。おらんね。で、いかんのだわ。いかんのですよ。
要は、これは公共交通政策なんですよ。やっぱり。一番最初にあるのは。それで、(路線を)維持しないといかんから、確か、このお金(敬老パス一部負担金)をどうするかということになってきて。確かにお年寄りがようけ乗った方が、これは。面白いわね。ちょうど空いとる時間に乗る人たちからすれば。働くお母ちゃんのこともあるけれど。となったということだから。
だから、みんなで一緒に公共交通網をどういうコストで維持する。で、そのお金は幾らなんだということを議論しないといかんわ。とにかく。と思いますけれど。
(記者)
それはまた来年度には多分。
(市長)
そういう議論は続くだろうけれど。だけど、独占産業は本当に、上でプライスキャップ(上限)を付けないとできないよ、改革は。
原発と同じだがね。結局。原発のコスト、全然関係ないんだもの。総括原価方式でこれだけかかりますと乗せていけばいいから、原発がどれだけコストがかかろうが。今、うそというか、八百長を言っていますけれど。「原発でない方が原材料が高い」と言っていますけれど、あんなもの、本気に取り組めばそうじゃないですよ。そういうふうになっていっちゃうんですよ。どんどこ、どんどこ。
今はそういう仕組みですよ。年寄りが、高齢社会だといってぼかぼか乗ったら、その分、金を全部持っていこうという、今、段取りだったんだもの。
それはおかしいでしょう。そうすると、先ほど言ったように、(今は)お年寄りの話になるけれど、今度は乗車料金を上げようまいになりかねんですよ。
(記者)
でも、既に来年度から一般は消費税によって上げるわけですから。
(市長)
消費税はしようがないが。わしは「反対だ」と言っとるんだけれど。
(記者)
その整合性が、私はちょっと理解できないのですが。
(市長)
せめてこれだけでも戦っとるとして見ないといかんわ。これだけでも。(敬老パス一部負担金の)1000円、3000円、5000円の分だけでも、値上げしないというふうで戦っとるんだと。
(記者)
市長は、(敬老パス一部負担金を)上げたら乗る人が少なくなると思っていらっしゃいますが、それは何か根拠はあるのですか。
(市長)
議会で話があったもの。
(記者)
(敬老パス一部負担金を)倍増した場合のアンケート、自民さんがやったアンケートのことをおっしゃっていると思うのですが、読者からいろんなお便りが来ましたが、むしろ、「倍は多すぎるけれども、少しでも上げてもらった方が、自分の孫・子の顔を見れば、そのためになる」と言っている人の方がずっと多いのです。
(市長)
そういう方もみえます。だけど、(敬老パス一部負担金を)上げたって、交通局が持っていくだけですから。結局は。ということで。
(記者)
だけど、それは、われわれの税金が払われているわけだから。
(市長)
そのままにしておくと、(交通局への負担金として)税が(交通局へ)行きますけれど、そこで止めてしまえば税は行きませんので。ということなんです。
(記者)
でも、そこで止めたら、高齢者にようけ乗ってもらう意味というのが、交通局としてはほとんどないと思うのですが。
(市長)
そういう寂しいことを言ってはいかん。同じ名古屋市の役所ですので、やっぱりようけ乗ってもらったら。それはどこかで、大須でも、大門でも、今、長者町の辺がやりたいと言っていますけれど。みんなそういうところで楽しんでもらえば、それで健康な年寄りが増え、高齢者が増えれば、ハッピーじゃないですか。そう思わないといかんです。
福祉政策だけ切り分けとると、訳が分からんようになっとったわけですよ。今まで。そういうことですよ。
(記者)
10年後もそのやり方で交通局の採算というのは合っていくと思われますか。
(市長)
思いますね。
(記者)
そもそも、経営を合理化するというのは結構なことなのですが、実際、経営を合理化して、どれだけのコストがカットできるか、そういう試算というのはされていますか。
(市長)
まだしていないですね。
(記者)
していないで、こういう(敬老パス一部負担金の)据え置きというのは、非常に無責任な感じがするのですが。
(市長)
いやいや、公共交通…。
(記者)
だって、どれだけ(コストを)抑えられるか、まだ分からないわけですよね。
(市長)
公共サービスにおいてプライスキャップ(上限)をかけるというのは、何の疑いもない、経済学の中のオーソドックスな理論なのであって。
(記者)
ただ、その前提となる経営合理化というのは、一体どれだけの。営業所を委託すればいいとおっしゃっていますが、それによってどれだけのコストが削減できるのか。
(市長)
それはいっぺん出しますよ。
(記者)
それを出した上で決めないと、非常に分かりにくいと思いますが。
(市長)
いやいや、全然違いますよ。じゃあ、新聞の値段を上げないでください。ぜひ。
(記者)
いや、それとは全然違う議論です。
(市長)
そうなれば、みんな努力しますよ。
(記者)
それ(コストカットの試算)をちゃんと出さないと。
(市長)
皆さんの優秀な記者は、もっと良くなりますよ。上の何もやらん人が辞めますから。
(記者)
別の話をしないで、こちらの質問に答えてください。
(市長)
そういうものなんですよ。独占って。
(記者)
そういうのを踏まえないで議論されているということなんですか。
(市長)
いやいや、まず、適当なところで、今の130億円だったら合理性があるじゃないですか。
(記者)
適当な裏付けだと思うのですが。それは。
(市長)
(交通局への負担金を)130億円でプライスキャップ(上限と)するのは、全く合理性がありますよ。去年やっているんだから、それで。
(記者)
だから、それが1、2年だったらいいですが、10年単位で物事を見ていったら、どれだけ交通局がコストを抑えられるか、非常に重要な議論だと思うのですが。
(市長)
それは努力するわけですわ。
(記者)
努力するというのは簡単ですが、実際に努力してどれだけ額が削減できるか、非常に重要な議論だと思うのですが。
(市長)
重要な議論です。
(記者)
それはされずに(敬老パス一部負担金を)据え置きというのは、どういう判断があるのですか。
(市長)
何で。今までやっているじゃないの。
(記者)
今までやっていますけれども。
(市長)
それで、これでようけ増えてきたって。お年寄りが、それじゃあ、昼間のときにようけ乗って、市バスが足らんようになったと。仮にそうなれば、またそれは別の議論ですわ。8時台とかあの辺に、7時台に乗って、要するに通勤・通学の人の迷惑になったといえば、ちょっとまた別の議論です。しかし。
(記者)
要は、(交通局への負担金に)キャップ(上限)をかけるわけですよね。
(市長)
はい。
(記者)
(敬老パスの事業費が)増える分というのは、要は、経営努力で補っていくという発想ですよね。
(市長)
経営努力なんかせんでもええと言ったら怒られますけれど、今年の分だったら。
(記者)
だから、これから(敬老パスの事業費が)増えていくというのに、(敬老パス一部負担)料金を据え置きする根拠としては、それは交通局に経営努力してくださいという、そういう話ですよね。
(市長)
経営努力は当たり前の努力だけで、空気を運んでいるんですから。
(記者)
いやいや、ちょっとその話はずれている。
(市長)
いやいや、ほんだで、そのままのお金でやれますよ。
(記者)
やるためには経営努力しろと。そういう話ですよね。
(市長)
いや、もっとコストダウンするには、さらに大きな経営努力がいるというだけであって。例えば数年後であっても、今のバス路線を維持してね、そのまま。他のコストアップ要因がある場合は、別よ。今の同じ経営のコストでいくのだったら、走っている(バスに)、人がようけ(乗り)、空気が高齢者に変わるからといって、余分な金はかかりませんよ。
(記者)
この先、いわゆる現役世代が減ってきて、高齢者が増えてきたときに(敬老パスの制度を)維持できないから、今、改革が必要だという話になっているわけで。
(市長)
それはあまりないです。こう言いかけたから、その後に出てきた話なのであって。初めは、高齢者がたくさん乗るから、ようけお金がかかるので、(敬老パス)一部負担金を上げなけりゃいけないという議論。初めは。
(記者)
いわゆる市長が言っている10年先も(敬老パス一部負担金を)上げなくていいという議論で今回の据え置きを決めるのであれば、非常に無責任な気がするのですが。
(市長)
何が無責任な。上げる方がよっぽど無責任だよ。こんな訳の分からん見積もりに従って、空気(を)運んどる(バスに、)人(が)乗って、それで値上げという方が。そんなもの、私はのみませんよ。そんな話は。
(記者)
それは、審議会は非常に無責任な答申を出したと。
(市長)
無責任とは言いませんけれど、今までの論理で言ってきたから。今までの論理で。今までやってきましたから。そうやって、実際に。
(記者)
あそこも1年かけて審議してきて、その答えが。もちろん市民も入った上でやっていると思うのですが、その答えが。とはいえ、この先のことを考えると負担(敬老パス一部負担金)の引き上げが避けられないというような答申(今後の高齢者の生きがい施策のあり方について(報告)<意見具申>)だったと思うのですが。
(市長)
根拠は、その理由として、高齢者が増えてきてたくさん乗るようになりますから、ようけお金がかかりますと。(乗車人数を)カウントしているから。何人乗ったか。そういう、だから、(敬老パス)一部負担金の値上げが避けられないと言っただけであって。
(記者)
その人が増えてきた分が、この先も経営努力で全部賄えるのかという確かな試算がないと。
(市長)
経営努力はそれほどしなくても、今の現状維持だったら、その路線が走っていますので。今だったら、できるじゃないですか。ようけ乗ったって。喜べばいいじゃないですか。
(記者)
路線を維持するために、収入増が必要だったんです、敬老パスの。それを抑えてしまうと、その路線の維持が難しくなる。空気を運んでいるバスを維持するのが難しくなるという話ですよね。
(市長)
今、維持しているじゃないですか。
(記者)
今はいいんですよ。
(市長)
それでええんです。
(記者)
利用者が増えれば、収入が増えていますから。
(市長)
何でそう公共料金を上げるのに、皆さん熱心なのか、さっぱり分からんね。
(記者)
特定の層だからだと思うのです。特定の層の権力維持のためじゃないか。あと、健康福祉局の高齢者施策として、(敬老パス事業における利用者の負担金額が)1割負担未満というところが適正価格なのかどうかというのが分からないからだと思うのです。
(市長)
よう分かりませんけれど、(敬老パス一部負担金を)上げたところで、その分が交通局に行きますわな。
(記者)
その手前の、いわゆる(敬老パス事業における利用者の負担金額が)1割未満というのが適正かどうかというのは、どう見ているのですか。
(市長)
そこが政治選択の問題ですね。もうちょっとご負担いただいて、その分、働くお母ちゃんの分も、「働くお母ちゃん定期」みたいなのを作って、通勤・通学の人たちと同じようにするという手もありますよ。選択とすると。
そういうのはありますけれど、今のところは、その高齢者の話で進んでいますので。それはそれで、1つ、ここで、何か訳の分からんコストアップ要因は止めていただくと。
初め、あまり分からんと思いますけれど、走っとる(バスの)、空気がというか、空というか、空きスペースがお年寄りに変わることによって、何で余分に金を取るの。それが分からんのですよ。
車体が重くなると、ディーゼルの1リットル当たりの走る距離が短くなると思いますけれど、それをいっぺん積算すると、本当にわずかですよ。そんなの。
(記者)
そんなことを言ったら、「このバスは走っているから、私が1人乗るのにどうしてお金を払わなくてはいけないのか」というのと同じことだと思うのですが。「タダで乗らせてください」と言っているのと一緒ではないですか。普通の人が。
(市長)
だけど、普通の人の料金は、市バスの一定の収入に入っていますから。それは払ってもらわないといかん。
(記者)
そこの違いが分からないのですが。
(市長)
全部タダになったら。全部タダという選択もありますよ。全部税金でやるということです。タダというのはあり得ませんから。だけど、一定の、納税者は負担してもらおうということです。
(記者)
高齢者も、裕福な人も苦しい人もいて、一般の運賃を払っている人も、裕福な人も貧しい人もいるのですが、その中で高齢者だけとりわけ優遇して、それを続けると。今後10年ぐらい。それでいいわけですか。
(市長)
それはまた別の政治選択ですね。今言いましたように。(交通局への負担金に)プライスキャップ(上限)をかけておいて、じゃあ、空きスペースにようけ乗ってもらうようにした方がええでしょう。空きスペースに。
空きスペースにようけ乗ってもらうためには、子育て中のお母ちゃんもどうですかと。それは1つ、みんなで考えるんです。また新たに。そうならそうで。
空きスペースにようけ人が乗ってもらうための工夫とすると、今、働くお母ちゃんの話が出て、これはまた重要な視点だけれど、一般的に言うと、高齢者の皆さんが一番そこに乗ってもらいやすいんですよね。
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