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結核に関するトピックス

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このページを印刷する最終更新日:2024年4月1日

ページID:7833

ページの概要:結核に関するトピックスについて

わが国の結核の現状

 わが国における結核患者数は減少傾向にあり、人口十万人対罹患率(以下「罹患率」)は、2021(令和3)年には9.2となり、世界保健機関(WHO)の定義する罹患率10以下の低まん延国になりました。2022(令和4)年の罹患率は8.2でした。しかしながら、2022(令和4)年の新登録結核患者数は10235人となっており、依然として1万人を上回っています。

 結核の発生の予防、早期発見及びまん延防止の観点から、厚生労働省は国民、医療関係者、自治体等に対し呼びかけています。

国民に対しては

 咳、喀痰、微熱等の有症状時の早期受診を勧奨しています。

医療関係者に対しては

 結核以外の疾患で受診している高齢者等ハイリスクグループの患者について、結核に感染している可能性があることを周知しています。

名古屋市の結核の現状

新登録患者数、結核の罹患率、死亡率の状況

 2022(令和4)年に新たに活動性結核患者として登録された人は283人で、前年の336人に比べ53人(15.8%)減少しました。結核の罹患率は12.2で、前年の14.4から2.2低下しました。結核の死亡率は1.3で、前年の1.8から0.5低下しました。

罹患率の推移

罹患率の推移を示したグラフです。近年は罹患率の減少が鈍化しています。

死亡率の推移

死亡率の推移を示したグラフです。近年は死亡率の減少が鈍化しています。

性・年齢階級別にみた状況

 男性の結核の罹患率は、女性に比べ約1.6倍と高くなっています。年齢階級別にみると、高年齢層において罹患率が高くなっています。

 新しく登録された結核患者のうち70歳以上の割合が過半数を占め、2022(令和4)年には65.7%となっています。高齢者の方にとって、結核は見過ごせない病気です。

新登録患者の年齢構成の推移を示したグラフです。新登録患者に占める70歳以上の割合が過半数を占めています。

出生国別の状況

最近3年間、2020(令和2)年から2022(令和4)年の期間中に、本市で新たに活動性結核患者として登録された方は997人であり、そのうち外国出生者は134人(13.4%)でした。外国出生者の出身国内訳は下表のとおりです。

外国出生結核患者の出身国内訳(人数)
登録年 フィリピン ネパール ベトナム 中国 インドネシア ミャンマー その他 合計
3年間合計 37 31 15 18 6 4 23 134
2020年 12 16 3 7 2 1 4 45
2021年 17 10 7 5 1 1 11 52
2022年 8 5 5 6 3 2 8 37

大都市の結核問題

 最近、わが国においては、結核まん延状況の地域間格差が拡大しています。地方よりも大都市での結核罹患率が高く、大都市の結核問題として全国的な課題となっています。

 名古屋市の結核の罹患率は、指定都市の中でも高く、2022(令和4)年は大阪市、堺市に次いでワースト3位でした。

都市部における問題点

(1)治療中断率が高い

 結核の罹患率を減らすためには、発見された患者を確実に治療することが必要です。しかし治療に長期間かかるため、厳しい就業状況などのために生活基盤が不安定な人や一人暮らしなどが多い都市では治療を中断する場合が多いのが現状です。

(2)感染経路(感染源、接触者など)不明が多い

 住所不定者など社会的・経済的に不安定な人が多い、多くの不特定多数の集まる閉鎖的場所が多いなど、感染経路を特定するのが困難な状況にあります。

政令指定都市における結核罹患率のグラフです。名古屋市は政令指定都市の中で3番目に罹患率が高かったです。

このページの作成担当

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