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レジオネラ症情報

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このページを印刷する最終更新日:2019年8月23日

レジオネラ症とは

 レジオネラ症とは、レジオネラ・ニューモフィラ(Legionella pneumophila)を代表とするレジオネラ属菌による感染症で、病型は重症例の多い肺炎型(レジオネラ肺炎)とポンティアック熱型に分類されています。レジオネラ肺炎では主に肺炎など呼吸器疾患を引き起こしますが、重篤化した場合に死亡することもあります。近年、患者報告数が増加しており、2018年の患者報告数は、名古屋市および全国とも過去最多であった昨年を更新しました。また、入浴施設等では集団感染事例が報告されており、死亡者も発生しています。感染症法においては四類感染症に分類され全数把握疾患に定められており、診断した医師は直ちに最寄りの保健センターへの届出が義務づけられています。

レジオネラ属菌

 レジオネラ属菌は土壌、河川や湖沼など広く自然界に存在する菌ですが、36℃前後で最もよく増殖することから、循環式浴槽、シャワー、冷却塔、加湿器などの温水や水が循環・停滞する設備が感染源として危惧されています。これらの設備では、循環配管等に生物膜が形成され、レジオネラ属菌が増殖する環境になりやすいためであるとされています。

感染経路

 感染経路は、レジオネラ属菌を含むエアロゾルや塵埃(じんあい)を吸入することによる経気道感染で、ヒトからヒトへの感染はありません。

病型・症状

 レジオネラ症の病型は、重症例の多い肺炎型(レジオネラ肺炎)とポンティアック熱型に分類されます。

 レジオネラ肺炎の潜伏期間は2~10日で、全身倦怠感、頭痛、筋肉痛などの症状で始まり、高熱、乾性咳、胸痛、膿性痰、呼吸困難といった呼吸器症状が現れます。また、四肢の振せん、意識混濁などの神経症状が現れることもあります。

 ポンティアック熱型は、5~66時間の潜伏期後、発熱、悪寒、筋肉痛、倦怠感など風邪症状を示しますが、3~5日で回復する場合が多いです。

 レジオネラ肺炎は市中肺炎の約5%を占めていますが、症状のみで他の肺炎との鑑別は困難であるとされています。

 高齢者、新生児、糖尿病患者、慢性呼吸器疾患者、免疫不全者、多量飲酒者、多量喫煙者など、免疫力の低下した者はレジオネラ症のリスクグループであるので注意が必要です。

治療

 治療には、ニューキノロン系、マクロライド系などの抗菌薬が用いられます。

予防および設備管理

 「レジオネラ症を予防するために必要な措置に関する技術上の指針」(厚生労働省)(PDF形式、142.15KB)(外部リンク)別ウィンドウおよび「循環式浴槽におけるレジオネラ症防止対策マニュアル」(厚生労働省)(PDF形式、519.25KB)(外部リンク)別ウィンドウに入浴設備等の管理の方法が示されています。

  • 微生物の繁殖および生物膜等の生成の抑制
  • 設備内に定着する生物膜等の除去
  • エアロゾルの飛散の抑制

 また、加湿器を原因とするレジオネラ症感染事例が報告されているのを受け、2018年(平成30年)8月3日に「レジオネラ症を予防するために必要な措置に関する技術上の指針」の一部改正が行われ、新たに衛生上の措置として、加湿器の点検・清掃の頻度などが明記されました。

名古屋市におけるレジオネラ症の発生動向(2006年~2018年)

患者報告数の年次推移

年次推移

 レジオネラ症の患者報告数は名古屋市および全国とも増加しており、2018年の報告数は名古屋市が52例で、昨年の28例から大幅に増加し過去最多を更新しました。また、全国も2130例に増加し、過去最多を更新しています。

 人口10万人あたりの患者報告数の年次推移では、2018年は名古屋市が2.24、全国が1.68となっており、名古屋市は全国を上回っています。

 なお、本年の患者報告数については、名古屋市の感染症発生動向調査結果をご覧ください。

性別、年齢群別報告数

性別年齢群別

 2006年から2018年までに名古屋市に患者報告のあった283例(2006年1月から3月の報告数は含まず:以下同様)を性別、年齢群別に分類すると、男性が234例、女性が49例で男性が83%を占めています。患者の平均年齢は67.8歳で、50歳以上が90%以上を占めています。中高年の男性で患者報告数が特に多くなっています。

 年齢群別報告数の年次推移では、2018年は前年と比較し各年齢群で患者報告数が増加傾向にあり、中でも60歳代の患者が大幅に増加しました。

病型、症状の割合

病型症状

 病型は肺炎型(レジオネラ肺炎)とポンティアック熱型に分けられますが、2006年から2018年までに名古屋市に報告された283例のうち、肺炎型が94%(267例)と大部分を占めており、ポンティアック熱型は5%(14例)と少ないです。無症状病原体保有者は2例のみでした。

 患者の症状の割合では、病型のほとんどが肺炎型であることから、発熱、肺炎が約90%の患者でみられており、咳嗽、呼吸困難は約40%の患者でみられています。

レジオネラ症の診断方法

診断方法

 レジオネラ属菌の検査については、2003年より尿中抗原検査が、2011年よりLAMP法喀痰検査が保険適用となっています。2006年から2018年までに名古屋市に報告されたレジオネラ症の283例について、診断方法では、尿中の病原体抗原の検出のうち、イムノクロマト法による検出が最も多く247例でした。分離・同定による病原体の検出は4例であり、PCR法及びLAMP法による病原体遺伝子の検出はそれぞれ1例ずつでした。

 近年のレジオネラ症患者報告数の増加については、尿中抗原検査が保険適用になったことも要因の一つとして言われています。

推定感染経路の割合

推定感染経路

 推定感染経路は、2006年から2018年までに名古屋市に報告されたレジオネラ症患者の感染前の状況を調べ、患者が感染前に利用していた施設等を集計しました。施設ごとの集計の結果、温泉・宿泊施設41例(15%)、公衆浴場24例(8%)、高齢者社会福祉施設13例(5%)となり、これらの入浴施設での感染の疑いが75例(28%)を占めました。これらの他には、スポーツクラブ、プール等6例、自宅風呂等6例、病院2例、土壌4例、塵埃感染12例、その他11例でしたが、感染経路不明が最多の164例(58%)を占めました。

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